出版社内容情報
現代世界では,異文化間の相互理解と協調が求められている.また「人間」という基本的概念もゆらぎはじめ,「文化」をどのようにとらえるかという問題は,政治経済や科学技術の発展にとっても緊急の課題である.文化人類学はそのための基礎科学として重要な役割をになっており,この現代社会の要請と学際的課題に応えるべく,本講座は企画された.
目次
第1部 異文化の接触領域(黒い処女の魅惑;オクシデンタリズム―「民族文化」の語り方;日韓の文化侵略・文化摩擦)
第2部 受容と変容(資本主義の包摂―ハムレットの「遅れ」を中心に;越境する技術と個別文化;開発と内発)
第3部 異文化共存の可能性(言語と異文化共存;NGOと異文化共生―ピナトゥボ・アエタ開発援助の事例から;「障害の文化」と「共生」の課題)