出版社内容情報
今日,情報化・国際化・高齢化といった社会の基本構造の変化のなかで,日本社会は過去には予想だにしえなかった問題を抱え,法的にも,これまでの枠組では十分に検討されえない多くの現象を発生させています.このような現実に対して何をなしうるのか,わが国の法学の現状を徹底的に見直しつつ,考察します.
目次
1 自己決定権と平等(自己決定権と平等)
2 人の生涯と自己決定(生殖の自由と生命の尊厳;患者の自己決定権;自己決定と死―自己決定の死?)
3 家族関係と自己決定(家族形成と自己決定;子どもの自己決定権と保護)
4 自己決定の前提=差別からの自由(民族的マイノリティの権利とアイデンティティ;ハンディキャップによる差別からの自由;自己決定権を支える人権行政)