内容説明
一八世紀後半、当時西欧世界には未知の領域であった太平洋を、三回にわたる大航海で探検・調査したキャプテン・クック(一七二八‐七九)の航海記。「17・18世紀大旅行記叢書」の文庫化に際し、新たに第三回航海分を加え、その全貌を明らかにする。
目次
国王陛下の船エンデヴァ号における特記すべき事件(プリマス出帆からブラジルまで;リオ・デ・ジャネイロ;南アメリカの南端へ;タヒティまで;ジョージ島における特記すべき出来事;島を一周する;キング・ジョージ島の記述;ソサイアティ諸島からニュー・ジランドまで;ニュー・ジランド北島)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
4
シリーズもの。18C後半の江戸時代。1768年の話~。ブログ風な記述。以前、マゼランのを読んだが、時代が下がっているので、それらよりはもう少し新しい感じがするかと思った。細かい島々を巡ったようである。オタマジャクシのような形のタヒティ島はマイル表記なので40キロぐらいの北西から南東方向に伸びる感じで1769年の話(142頁)。スケッチ画のマラエの堂々たる存在感で圧巻。信天翁と書いてあほうどり とは知らなかった(238頁)。スペイン人が太平洋の小さな島々に到達すること自体が大変だったろうなぁ(最後の地図)。2013/03/08
mny
1
美術館で、バンクス植物図鑑を見たのがきっかけで読み始めました。読み物的に、クック船長たちと原住民たちとのやり取りばかり面白く読んでしまったり、クック船長のマネジメント?に感心したり。 長い航海記録なので、読むの挫折するかと思いましたが、ゆるゆる読み続けられそうです。2014/05/12
yagian
0
やはりオリジナルを読むということは、なにものに代えがたいおもしろさがある。キャプテン・クックは、客観的で洞察力があることがよくわかる。タヒティやニュージーランドの先住民の観察、それに基づく彼らの文化・習慣の想像など、非常に鋭いと思う。増田先生の解説も有益。2015/01/02