• ポイントキャンペーン

岩波文庫
ローマ人盛衰原因論

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 324p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003400555
  • NDC分類 201.1
  • Cコード C0122

出版社内容情報

古代に一大帝国を築き上げたローマはなぜ滅びたのか? 今も強い関心をよぶこの問題に対し,共和制を放棄し帝制への移行がその原因であったと説く歴史論.ルイ十四世の絶対主義批判を企図したモンテスキュー(一六八九―一七五五)が,古代ローマを素材に歴史の法則性を追究したもので,『法の精神』『ペルシア人の手紙』とならぶ三部作の一つ.

内容説明

古代に一大帝国を築き上げたローマはなぜ滅びたのか?今も強い関心をよぶこの問題に対し,共和制を放棄し帝制への移行が衰亡の原因であったと説く歴史論。ルイ14世の絶対主義批判を企図したモンテスキュー(1689~1755)が、古代ローマを素材に歴史の法則性を追求したもので、『法の精神』『ペルシア人の手紙』とならぶ3部作の1つ。

目次

ローマの始まり
ローマのなした戦争
ローマ人における戦争の技術について
いかにしてローマ人は強大になることができたか
ローマ没落の2つの原因論
ローマ人の腐敗について
国家内部における変化
ローマ人によって採用された新しい原則
東帝国の無秩序〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヤギ郎

7
『法の精神』を著したモンテスキューによるローマの盛衰論。ローマ人国家の誕生についての考察や、当時の法のあり方についての記述を興味深く読めた。世界史の古代ローマについての復習にもなった。2017/09/19

刳森伸一

5
本書のカバーに書かれているように「ルイ14世の絶対主義批判」が主眼であって、モンテスキューはローマの盛衰をその批判のために利用したというのが本当のところではないだろうか。つまり、モンテスキューは主観的、恣意的にローマ史を概観しているのだと思う。だからといってつまらないかと言えば、そうでもなく、自由な市民による共和制と隷属的な市民による君主制の対比は、いささか単純化され過ぎているとはいえ、興味深い論考を含んでいると思う。2016/03/28

馬咲

4
ローマ史の叙述が真の目的ではなく、人間が作る政治政体にはそれに応じた繁栄の限界点があり、それを上回ると衰退及び政体変化が起こらざるを得ない法則があることを示すことで、当時の絶対王政を暗に非難する意図があったとのこと。ローマの一事を以て法則と断定するのは飛躍だが、共和政から帝政への体制の変化と自由喪失の原因を、ローマの社会構造全体を俯瞰的に(ただし経済面が薄く、軍事面に偏っているが)批判することによって明らかにしようとする点で、それ以前に同様の方法を試みたマキャベリと問題意識を共有しているように感じた。2022/06/30

有沢翔治@文芸同人誌配布中

4
栄華を誇った古代ローマ帝国はどのように領土を拡大し、どのように衰退していったのか。神話時代のロムルスからフン族の王、アッティラの侵攻による西ローマ帝国の滅亡、さらにはオスマン・トルコのメフメト二世が東ローマ帝国に侵攻し滅亡するまでを描く。その間、1400年以上続く中で、王政を打ち壊した後、共和制になった。そしてジュリアス・シーザーやアウグストゥスの時代に帝政へと移行した。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51522227.html2021/12/25

あくび虫

3
モンテスキューって、けっこう分かりやすく書いてくれるのですね。面白かったです。すごく現代的なテイストなので、昨今と冠してプロイセンやらクロムウェルが出てくるとびっくりします。ローマ史に対する評価が的を射ているのかは知らないけれど、一般的にすごく示唆に富んでいるように思えます。果たして、ローマが普遍的なのか、モンテスキューが普遍的なのか。ーー難を言えば、注釈が2種類あるのでめくるのが面倒です。2017/01/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/361616
  • ご注意事項