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岩波新書
大岡越前守忠相

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004131076
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

おなじみの「大岡政談」が,実在した江戸町奉行大岡越前守とほとんど関係のないことは,すでに学問的定説である.それでは,将軍吉宗に抜擢された歴史上の大岡忠相は,どのような人物であったのか.日本最初のすぐれた政策官僚として,江戸の行政,とりわけ町火消の設立,救貧対策,物価安定などに力を注いだ彼の姿と,その日常生活を描く.

内容説明

おなじみの「大岡政談」が、実在した江戸町奉行大岡越前守とほとんど関係のないことは、すでに学問的定説である。それでは、将軍吉宗に抜擢された歴史上の大岡忠相は、どのような人物であったのか。日本最初のすぐれた政策官僚として、江戸の行政、とりわけ町火消の設立、救貧対策、物価安定などに力を注いだ彼の姿を、その日常生活を含めて描きだす。

目次

「大岡政談」と大岡忠相
享保以前の大岡忠相
吉宗の登場
江戸幕府の行政機構
巨大都市・江戸
防火体制の整備
私娼取締りと救貧対策
物価問題への取組み
巨大商人との闘い
大岡忠相の政治的地位
人材登用と新田開発
勤勉な日常と持病
吉宗の死と忠相の死

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

プリン

4
なんと40年前の著作!「アンコール復刊」ということで、さっそく購入してみました。一次史料に基づく大岡忠相は、「名奉行」というよりも「熱血官僚」という感じ。周りと衝突しながらも、吉宗政権を長きにわたって支えたその実像がよくわかる好著でした。しかし、最新の知見に基づく大岡像はいかなるものなのか…。読みながら非常に気になりました。2014/05/02

筑紫の國造

2
昔から名裁判官として有名な大岡忠相だが、実際の姿は非常に有能な政策官僚だった。防火・消化システムの整備、救貧対策、物価の安定など、八代将軍吉宗の下で「大都会」江戸の問題解決に大いに活躍する。職務に精励で生真面目、執拗なほど粘り強く、人材登用にも長けた越前守殿は、確かに官僚の理想の姿かもしれない。江戸幕府の政治体制についても書かれており、他書を読む参考にもなる。文章も平易でとても読み易い。かなり前の本なので、最近の研究も考慮する必要はあるだろう。何気なく購入した本だったけど、「あたり」でした。2016/02/14

中村禎史

0
先ず世に言う大岡裁きはすべて別人のものを大岡の功績とした作り話であったこと、それだけこの人は庶民に人気があったらしい。 元来が旗本の出身だが実績を積んで大名待遇を得た。41歳で江戸町奉行、60歳で寺社奉行へ出世、75歳で亡くなるまで第一線で活躍。休みは月に1、2日と言う精励刻苦の人で、将軍吉宗の信頼が厚かった。 裁判よりも防火対策、物価統制、新田開発など行政・経済の分野に優れた。旗本から寺社奉行となるのは異例の大抜擢だったが、周囲の妬みや差別も強かったと言う。 以上を本人の日記等から語る、興味深い本。2017/10/18

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