岩波新書<br> 画家と画商と蒐集家

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岩波新書
画家と画商と蒐集家

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  • サイズ 新書判/ページ数 257p
  • 商品コード 9784004140849
  • Cコード C0271

出版社内容情報

中世の宗教画の作者は修道院の僧であり,あるいは絵描き職人であって,「画家」は存在しなかった.やがて職人組合から蒐集家(パトロン)に雇われる宮廷画家が生まれ,絵画が芸術作品として取引されるようになると,「画商」が現れてくる.作品の背後に埋もれたさまざまなエピソードを紹介しながら,芸術家たちの人間像を浮き彫りにする.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

madhatter

3
画家が残した作品そのものを論じるのではなく、画家や作品が、社会的にどう扱われてきたかについてを論じた書物。画家の社会的位置、作品発表、贋作問題、価格など、様々な切り口からこれを論じている。西洋絵画が話題の中心だが、日本の事情についても触れており、興味深い。個人的には、画家のマネジメントについて語られる際に触れられた、ゴッホの弟の挿話が面白かった。しかし、昔の新書は内容が学術的で面白いよなあ…今は…何も言うまい。2010/03/29

午後

2
画家の工房や聖ルカ組合の話から、美術展覧会やオークション、絵画市場の誕生と、それに伴う真贋問題など、絵画の制作と流通にまつわる多様なトピックが取り扱われていて面白い。有名な画商について述べた章が、邦語文献ではあまり類のないテーマであり、興味深かった。2021/12/03

伊野

2
王侯貴族や大聖堂、修道院が絵画の蒐集家であった時代から近代の画商、個人蒐集家までにおける変遷について。また絵画の価格については、美術市場が世界規模になり、さらにそこへアメリカが参入したことが絵画の価格高騰の始まりとのこと。ところで、フェルメールの作品がたった23点しか出回っていないのは知らなかった。本書の時代と比較すると、現代アートはコンセプトも多様化していて、市場も投機性が増している、混沌の時代。2018/03/17

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