出版社内容情報
コロンブスのアメリカ「発見」以来,この大陸の原住民インディヘナは土地を奪われ富を失ない今日まで生きてきた.しかし,メキシコの山村で彼らの間に暮した著者は,いま貧困と圧制に抗して立ち上る彼らの姿を見た.国際的に活躍するバイオリニストが,激動の第三世界を内側からとらえ,自らの「先進国」を鋭く抉る衝撃のレポート.
内容説明
コロンブスのアメリカ「発見」以来、この大陸の原住民インディヘナは土地を奪われ富を失ない今日まで生きてきた。しかし、メキシコの山村で彼らの間に暮した著者は、いま貧困と圧制に抗して立ち上る彼らの姿を見た。国際的に活躍するバイオリニストが、激動の第三世界を内側からとらえ、自らの「先進国」を鋭く抉る衝撃のレポート。
目次
1 なぜ「インディオ」か
2 空腹の長い歴史
3 ウエフットラへの道
4 「理性の人々」と「理性なしの人々」
5 クリスマスの市で
6 山頂の村の夜明け
7 尼僧院のなかの小学校
8 農婦のための技能開発講習会
9 バイオリンのおけいこ
10 教育の新しい芽
11 土地所有をめぐる深い溝
12 メキシコの現在―政治・経済・文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
3
日本人バイオリニストが現地で暮らした目で見る。メキシコと付合う上で必要な視点を提供。メキシコでバイオリンによる音楽活動が、どのような効果をもたらすかも興味深い。 自分はメキシコに1度行ったことがある。 ヨーロッパ人の観光地のアカプルコだけで 現地という視点はすっぱり抜け落ちている。 ps. 中南米の社会運動家の方にスペイン語を話すことの意味を聞いたところ、その方は母語がスペイン語だったそうで、何の質問をされているのかわからないようでした。 岩波新書百一覧掲載http://bit.ly/10CJ7MZ2004/07/05
ブルーローズ
2
2016年1月3日読了。92年版です。メキシコでの生活は日本とは全く異なることが全編通してよくわかります。女子教育の問題、人種や階層によって生活の快適さが異なることなど。考えさせられることが多いですが、バイオリンの話も多々載っていて、勉強にもなるし息抜きにもなる、そんな本です。2016/02/29
Tom Tom
1
メキシコの輝きを読んで黒沼さんの他の本を読みたくて正月の一時帰国の時に買ってメキシコ戻って読破。メキシコに来ての当時の苦労を通してこの国の歴史を学びました。勉強になりました。2019/01/31
Mie Shida
1
読んだのは3回目くらいだろうか。メキシコでの知識が増えるたびに実感としてわかることもあって面白い。この時代にこれだけのことを書ききられたのもすごいなーと素直に感動。2012/04/29
富士の鷹
0
著者がおられた国境地帯は、現在ではなかなか旅行者は入りにくい地帯のようですね。2015/03/25
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- 和書
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