岩波新書<br> 印欧語の故郷を探る

岩波新書
印欧語の故郷を探る

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  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004302698
  • NDC分類 801.09
  • Cコード C0280

出版社内容情報

インド・ヨーロッパ(印欧)祖語の話し手たちはいつどこに生活し,どんな文化をもっていたのか.この先史時代の謎は言語学者はもとより民族学や考古学の分野の人びとをも把えてはなさない.印欧比較言語学の第一人者が「故郷問題」をめぐって展開した学問とロマンと政治の熱いせめぎあいを興味ぶかい研究史として語る.

内容説明

インド・ヨーロッパ(印欧)祖語の話し手たちはいつどこに生活し、どんな文化をもっていたのか。この先史時代の謎は言語学者はもとより民族学や考古学の分野の人びとをも把えてはなさない。印欧比較言語学の第一人者が「故郷問題」をめぐって展開した学問とロマンと政治の熱いせめぎあいを興味ぶかい研究史として語る。

目次

第1章 印欧語の故郷の探求―「ぶな」と「鮭」をめぐって
第2章 南東ヨーロッパ説をめぐるナチス時代の確執―ゲルマン派対反ゲルマン派
第3章 考古学からの新しい提案―クルガン文化と近東説をめぐって
第4章 方法論的な反省―接触と移動の痕跡

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

讃壽鐵朗

6
かなりの言語学の知識が無ければ理解が難しい本だが、何事でも源を探ることの面白さを感じさせてくれる。2016/04/09

takao

2
(著作)言語学の誕生 岩波新書 だこ ・印欧語の故郷はナチとも絡んで政治問題化していた。 2021/04/07

Omelette

2
言語学がヨーロッパで誕生して以来、その関心は長いあいだ印欧祖語にむかって集中していた(その歴史については同じ著者の『言語学の誕生―比較言語学小史』に詳しい)。本来、祖語は、諸国語の関連をときほぐし、それらをうまく説明するための理論的仮構物だったが、歴史家の興味はそこに留まれない。印欧語という一言語が存在したと考えられる以上、それを話した人々がそこにいたはずだ。彼らこそ「自分たちヨーロッパ人」の文化の源流、ご先祖様にちがいない。あの手この手で過去の幻をえようと四苦八苦する姿がいじましい2010/02/06

よしおか のぼる

1
比較言語学の人達、凄いなー。知識量が格段に違うもの。2019/09/03

田蛙澄

1
ウィリアム・ジョーンズの印欧語族の提唱に端を発した、比較言語学上の概念であった印欧祖語が、漠然とサンスクリットとの関係からアジア起源だと考えられ、そこから19世紀後半にはゲルマン説が起こり、ナチスによる政治的利用を招きながらも、対抗する南東ヨーロッパ説の発展もあり、メソポタミア周辺説なども提唱されるなど、未だに定説を見ない状況だというのがよくわかった。またあくまで再建形としての言語であり民族的な故郷とは独立の概念にも関わらず、考古学や人類学も交えた研究がなされるところにその歴史性の魅力と危険を感じた。2019/03/10

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