岩波新書
日本絵画あそび

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  • サイズ 新書判/ページ数 227p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004305743
  • NDC分類 721
  • Cコード C0271

出版社内容情報

日本絵画は洒落た視覚のマジックに満ちている。冴えた技巧に支えられて奔放に展開した興味深い世界が展開する。

内容説明

日本絵画は洒落た視覚のマジックに満ちている。大小を逆転させ、虚実の境を紛らわせ、極端な対比を強調し、さらには威厳に満ちた図像を戯画に変えてしまう。冴えた技巧に支えられて奔放に展開した日本絵画の面白さを、手練の著者が存分に書き下ろした、もうひとつの日本の美術論。さてさて日本絵画は面白い!収録図版多数。

目次

1 誇張と即興(平安時代の「絵そらごと論」;「をこ絵」をめぐって;葛飾北斎のパフォーマンス ほか)
2 「虚」と「実」のはざま(落語「抜け雀」の物語;名画伝説のパターン;視覚のトリック―「掛物あしらひ花」 ほか)
3 対比の妙(「黒白屏風」をめぐって;「黒牛」と「白像」の趣向;「虎」か?「猫」か? ほか)
4 「右」「左」をめぐって(「左」優位が「右」優位へ;極楽浄土の描き方;時間の表現―「右」から「左」へ ほか)
5 江戸人のユーモア―達麿の図像学(禅の象徴としての達麿図;見返り達麿―即興の戯曲;達麿が遊女に、遊女が達麿に ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Akito Yoshiue

5
絵巻物の見方など、知らないことばかりで興味深く読んだ。とても面白かったです。2016/10/16

千尋

5
日本絵画の魅力をわかりやすく紹介している本です*生け花の絵が浮き出て見える視界のトリックや、鍾馗から逃げ惑う小鬼達を絵から飛び出したように描いた柴田是真の『鍾馗と小鬼図』はとても面白くて印象に残りました**2010/07/29

ろくしたん

3
岩波新書ももっと読んでみたい。長らく積読。色々出てくる。葛飾北斎も出てきた。巻頭の作品『放屁合戦絵巻』とかがカラーでなんか面白そうな視点が多くて好奇心をそそるけど、中身は(新書だから)図版白黒が多い。美術は作品優先にしてほしいという自分としては残念。五章に分かれてて、基本的に面白い。まず目次が明快だし、目の付け所がうまい。見出しが寄席文字っぽいのが、違和感で個人的にツボだった。それっぽいけどこだわりない感じ。絵画の手法と、主題の意味。池坊とか落語とか。歴史好きにもおすすめ。禅の絵は見てるだけで落ち着く。2019/12/15

あゆみ

2
絵巻についてが特に興味深くて面白かった。左と右がこんなに重要だったんだ。放屁合戦絵巻実際見てみたいわ(笑 「虚」と「実」のはざまも面白い。実物見てみたい。2012/01/03

masagiorno

1
岩浪新書からアンコール復刊された元サントリー美術館学芸員の方が執筆された一冊。日本絵画のからくり、とても面白かった。大きさの比較やトリック的なもの、そして屏風の見方では南蛮屏風はなぜ左から右に見るのか、いつも不思議に思っていたけど、その謎も解けた。最後の章の達磨の図像学で、吉原と達磨などから、これから達磨図に対する見方が変わってしまった気がしました。それにしても日本絵画も奥が深いなぁ〜。2014/11/17

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