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岩波新書
日本縦断 徒歩の旅―65歳の挑戦

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  • サイズ 新書判/ページ数 226p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004308911
  • NDC分類 291.09
  • Cコード C0226

出版社内容情報

歩くことの大好きな戦場カメラマンが,少年の頃からの夢をついに実現.北海道・宗谷岬から故郷の沖縄・那覇まで5ヵ月の旅は,日本の現在と日本人の心を再発見させるものとなった.その稀有の体験を豊富な写真とともに再現する.

内容説明

歩くことの大好きなカメラマンが、少年の頃からの夢、日本列島縦断をついに敢行。北海道・宗谷岬から故郷の沖縄・那覇まで三三〇〇キロ、五ヵ月に及んだ旅は、どのような日々を刻んだか。クルマ優先の道路、農漁業の現状、自衛隊基地・原発、そして美しい自然、懐かしい人との再会…。日本と日本人の現在を写真とともに伝える全記録。

目次

序章 なぜ縦断徒歩の旅か
第1章 自然の美、人情の美―北海道
第2章 移りゆく日本を見る―東北・北陸
第3章 ファインダーの向こう側に―近畿・山陰
第4章 歩きながら考える「平和」―九州・沖縄
終章 三三〇〇キロを歩き終えて

著者等紹介

石川文洋[イシカワブンヨウ]
1938年沖縄県那覇市首里に生まれる。1964年香港のスタジオ勤務。1965年1月~68年12月ベトナムに滞在。アメリカ軍、南ベトナム政府軍に同行取材。帰国後、朝日新聞出版局のカメラマンとなる。1984年からフリーの報道カメラマンとして活躍。日本写真協会年度賞、JCJ特別賞、市川市民文化賞などを受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

98
写真家の石川文洋氏が5ヶ月間かけて徒歩で日本を縦断した旅の記録。石川氏は写真家なので文章はややぎこちない。それでも行間からは人間的なぬくもりが伝わってくる。この本を読んで感じたのは日本の素晴らしさだった。石川氏が旅で出会った人たちの温かさや自然の美しさ。どこを歩いても親切な人にめぐり会うし、美しい自然が見つかる。基地問題や農業の現状、過疎といった影の部分も書き込まれていて、徒歩の旅を通して日本全体のあり方が浮かび上がってくる。その意味でこの本は社会派のルポとしての内容も持っており、読み応えがあった。2014/05/15

どんぐり

71
北海道の宗谷岬から沖縄の那覇まで日本海を見ながらの徒歩旅行。徒歩日数126日、総日数150日。13キロの荷物を背負い、1日27~28キロのペースで歩くこと計3289キロ、履きつぶした靴4足。旅が終わるまで家に帰らない、バス・電車に乗ってコースに空白区間をつくらない、荷物を人に運んでもらわない、という3つの誓いをたて2013年7月15日にスタートし、ゴールしたのが12月10日、5か月余りの旅の記録である。旅の動機は各地の風家を眺めながら歩きたいという写真家の「日本再見」「65歳の挑戦」。これを読むと、トルコ2015/12/16

kinkin

54
歩いて北海道から沖縄までを縦断した記録。ベトナム戦争の従軍カメラマンとしても活躍した著者、高齢にもかかわらず元気があることに感心した。ひとえに日本といえどもやはり大変だったと思う。歩くということは人間の一番基本の動作だが、私も含めて便利さに腰掛けてしまいその機会を減らしていると思った。涼しい部屋で縦断記を読んでその感想を書くというのもなにやら恥ずかしい気がする。さらりとした文章が気持ちよかった。ただ日本という国は人が歩くということには優しくない道路の多いことを知った。2015/08/05

KAZOO

24
北海道の稚内から沖縄まで徒歩で歩いた約5ヶ月間の紀行文です。主に日本海側を歩かれたのは正解であると感じました。太平洋側であるとここに書かれた人間らしさや地元の親切さ、地元に密着した人々の生活などを活写できたかというと疑問です。あまり新聞やテレビなどには出てこない住民の本音が聞けていると感じました。2014/06/10

岡本匠

15
北海道から沖縄までひたすら歩き続ける。著者はカメラマンなので当然写真を撮りながらという事になる。しかし、カメラは重い。総重量は13キロのリュックを背負いながらの旅というのは中々大変そうだ。2004年の本だけれど、旅の途中に出会った人達の中に前の戦争の影響を受けた方々が多くいるということ。ベトナム戦争にカメラマンとして従軍した著者であるからこその出会いであり、視点であるということか。大切なことだと思う。2018/04/29

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