出版社内容情報
バブル崩壊以降、長期停滞に陥った日本経済を回復すべく様々な政策が打ち出された。賛否をめぐってエコノミストが絶え間なく繰り広げた論争は、それぞれ何が原因で、どう対立し、結局何が正しかったのだろうか。郵政民営化、不良債権処理、金融政策、財政再建、構造改革の五つのテーマにそって論点を整理し、今後を展望する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハム太郎
2
経済論戦では双方の論理がどちらも説得力があるように感じられることがままある. 要するに仮定が違うから結果も違うのだろうが, 仮定=モデリングを妥当に設定することが難しい証拠でもあろう. また第三者がいずれかに賛同するとき, 論理ではなく自分の都合に合わせる, 確証バイアス的な決め方をしがちだということも考えなくてはならない. 人の意見を判断する際は, 冷静・批判的・客観的な視点で結論を急がないことを肝に銘じたい.2015/06/15
kaizen@名古屋de朝活読書会
2
岩波新書愛好会】新聞記事、テレビの解説を鵜呑みにしないためには、 3つ以上の方向性を持った本を読んでおくとよいかもしれない。 経済論戦という題からも、少しメディアに流された論調になっている点が不安だ。 一つの考え方の提出ということで、参考にするとよい。 同じ現象を、軸が違う分析も読むとよい。2009/09/08
YUYU
2
全体の構成は、郵政民営化、不良債権処理、金融政策、財政再建、構造改革についてであった。この中で、個人的に参考になったのは、日銀が権利強化するために意図的にバブル後の不況を生み出していたという説である。後、インフレターゲットによってのデフレ脱却や、財政再建のためにプライマリーバランスを均衡にするという考え方などである。自分は、まだまだ知識が足りないので、もっと知識を溜めてからでないとこの本に書かれたことに賛否することはできない。2011/11/01
ワッキー
0
△2013/11/15