講談社現代新書 新書東洋史<br> 世界帝国の形成 - 後漢-隋・唐

講談社現代新書 新書東洋史
世界帝国の形成 - 後漢-隋・唐

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  • サイズ 新書判/ページ数 234p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061158528
  • NDC分類 222.01

出版社内容情報

【内容紹介】
秦・漢帝国の崩壊は、中国古代世界の解体を告げる。三国時代・五胡十六国・南北朝の動乱のなかからは新しい時代への息吹きがあらわれ、文化の型もめざましい変容をみせる。貴族階級が時代のにない手として登場し、隋・唐帝国による再統一がなされると、その潮流は大きなうねりとなって、朝鮮・日本へと波及していった。本書は、貴族階級の擡頭と世界帝国の形成を二本の柱に、中国中世社会の構造を解明し、東アジア世界を結ぶ歴史の糸を、あざやかに描き出した。

東アジア世界の成立――隋唐帝国と古代日本との“出会い”は、決して偶然の産物ではない。隋唐帝国形成の第一歩は紀元3世紀にふみ出されるが、それはまた、わが古代国家の原初形態を示す邪馬台国の時代でもあった。高句麗の出現はそれよりやや早いが、しかしそれも第1のピークである秦漢時代の終末を告げる事件であった。そして、7世紀後半、唐、奈良朝日本、統一新羅と並び立ったとき、真に東アジア世界とよぶべき歴史世界が成立したのであった。それはいわゆる隋唐世界帝国の重要な一環をなすものであるが、この国家群を1つに結びつけた歴史の糸とは、はたしてどのようなものであったであろうか。秦漢帝国の解体によって四分五裂の運命に立ち至った中国社会が、再び結合統一されて隋唐帝国を形成するその過程は、どのような原理によってみちびかれたのであろうか。――本書より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isfahan

7
東アジア最初の世界帝国漢を破綻に導いた矛盾とは何か。400年の分裂の時期、人々はその矛盾にいかに立ち向かったのか。その後、現出した隋唐帝国はその歩みをいかに統合したのか。漢崩壊の矛盾については胡漢対立、国家権力の私権化などの視点を提示。そうした矛盾を乗り越えた先にあるのが、胡漢と門地を越えて人格・教養主義に基づいた貴族制(エリート主義)により中国を再統一した隋唐帝国と述べる。明かな発展史観、隋唐をゴールと見て、魏晋南北朝を捉えることへの批判など様々あるだろうが、この時代を学ぶ時に立ち戻りたくなる一冊。2014/06/25

BIN

2
後漢から隋唐まで。序章を読んでいると隋唐がメインなのかと思いきや、南北朝時代の方がメインだった。南北朝の北朝では胡族が牛耳っており、胡だ漢だと意識しているように思えるが、隋唐統一王朝になったら、突厥とかの中国以外のものが夷狄であり、もう胡だの漢だの言わなくなったところが面白い。また、支配者層が被支配者層に吸収されたというのも面白いところ。やはり長い目で見れば、武より文の方が強いんだなとこの本の中で述べられているわけではないけど、そう感じた。2015/04/02

lobking

1
方針が違うから当然かもしれないが、陳舜臣「中国の歴史」の「世界帝国へ」の方が判りやすかったなあ…。あと、昨今の中国を見てると「もう5つくらいに分裂すれば何かといいんじゃ」とも思うが、五胡十六国時代のカオス描写が本当に酷くて「いい加減統一王朝作れや庶民可哀想すぎだろ」と矛盾した感想を持ってしまう。2014/01/14

非実在の構想

0
漢から隋唐までの支配者層の変遷をえがく。歴史家なので当たり前だが思想を全然取り扱わないのが残念。 中国史で特に南北朝時代が面白いと思うのだけど小説なりで取り扱ったのが少ないのはなんでだろう2014/09/30

naoto

0
中国の歴史の知識がないので「読んでるだけ」になってしまった。昔の中国には、漢字2文字の姓が結構あったんだな。…って、そこはキモじゃないだろ。2012/02/22

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