内容説明
自由、自立、民主主義といったアメリカ建国の理想は、アメリカのみならず現代のすべての人間と国家の問題にかかわる重要な意味を持っている。著者ははのアメリカ精神の核をエマソン、ソロー、ホイットマンらに探り、さらに明治以降の日本人にアメリカ精神が極めて大きな影響を与えたのは、彼らの中に日本人と同じ東洋思想が流れていたからに違いないと説く。日米関係の展望を拓く刮目の書である。
目次
総論―日米思想系譜からの遡行(欧米からの知的衝撃;ジェファソンとフランクリン;エマソンの衝撃と日本;ソローとホイットマンの影響)
2 自由思想の論理(アメリカの独立と歴史;日本における自由思想;自由とは何か)
3 自立の思想の確立(エマソンの自己覚醒;エマソンの東洋思想;近代化とエマソン;ソローの東洋思想;日本人のソロー観)
4 民主主義思想の原理(ジェファソンとリンカーン;ホイットマンの民主主義;東洋人とホイットマン;ホイットマンの日本における運命)
プラグマティズムの台頭(ウィリアム・ジェイムズの時代;ジョン・デューイの道具主義)
終章 21世紀の日米関係への展望