講談社学術文庫
鈴木大拙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 266p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061596559
  • NDC分類 188.82
  • Cコード C0114

内容説明

生涯をかけて禅思想・大乗仏教思想の探究と、その世界的普及に尽力した鈴木大拙。“人類の教師”と称された稀代の禅者は何を語り、どのように思索したのか。大拙に二十年にわたって師事した、鈴木禅学の数少ない継承者の一人である著者が、敬慕と愛情をこめて綴る、師の生涯と思想。

目次

1 大拙先生の生涯(人類の教師、ダイセツ・スズキ;大拙先生の生涯 ほか)
2 大拙先生の思想(1)―鈴木禅学の基本思想(言葉の底にあるもの―禅語を読む心得;禅とはなにか ほか)
3 大拙先生の思想(2)―也風流庵随聞記(禅と念仏の真義;自由ということ ほか)
4 大拙先生の言葉―書簡抄・鈴木大拙から秋月龍〓(みん)へ

著者等紹介

秋月龍〓[アキズキリョウミン]
1921年宮崎県生まれ。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院修了。臨済正宗真人会師家、埼玉医科大学教授、花園大学教授、月刊誌「大乗禅」主幹等を務める。1999年没
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感想・レビュー

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マウンテンゴリラ

1
日本を代表する仏教思想家であるにもかかわらず、きちんと鈴木大拙本人の著作を読んだことがない私にとっては、正直なところかなり難解な内容であった。西洋的な心身二元論を超えた無分別とは何か。とても理屈のみで理解できそうにはないが、もちろん本人の著作にも触れ、ただ与えられるものとしてだけでなく、自分自身の心とも対話しながら少しづつでも実感として理解していきたい。それだけの価値ある思想であることだけは間違いないと感じた。2012/02/29

マウンテンゴリラ

0
"世界の禅者"、"人類の教師"を代名詞として知られる鈴木大拙の生涯と思想を、その弟子であり、禅にたいする深い理解者でもある著者が語った記念碑的な作品であると感じられた。禅者としての功績に関しては、英語のスペシャリストでもあった大拙が、世界、特に欧米圏に禅および仏教を広めた功績はもちろんとして、単に認知度だけでなく、その思想を伝えようとしたことがよく伝わってきた。また、それゆえに難解さも伴い、多くの誤解を招いてきたことも事実として知ることができた。→(2)2017/01/06

かみのけモツレク

0
「無ーッ、無ーッ」「姿勢がダメだわい」2015/07/06

set-you

0
近代日本の最も偉大な宗教人とも呼ばれる禅の大家「鈴木大拙」の評伝、思想を高弟がまとめた本。ハイデガーが晩年鈴木氏の言説に教官を覚えたと言う事をどこかで聞き、気になって読んでみた。冒頭に少し言及があるように、散見される逸話や言葉を集めた形なので、思想の全容を体系だって把握できるものでもないし、そもそも、哲学を突き詰め、いよいよ論理や言葉に括れない領域を、あるがままに受け入れる禅と言うものを言葉にするのに無理があるのだなぁという事はよくわかった。一冊読んだ程度でどうこうなる世界ではないということは痛感。2013/04/23

壱萬弐仟縁

0
「東と西とをはっきり区別して、東洋・西洋おのおのの本来の意義を的確につかむことによってはじめて、おのづからに東西統合の現代世界的な『自由』の意義が打ち出されるでしょう」(133仏教とページ)。文化の違いは、いまだに東西で地域個性と多様性があり、解明が学際的にならざるを得ない。「禅は(略)科学を“包む”ものでなければならぬ」(150ページ)。仏教と文化の違いはなかなか難しい問題だ。違いを過剰意識しないで、個性を活かし合う方法が問われているような気がした。2012/08/29

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