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講談社学術文庫
再軍備とナショナリズム―戦後日本の防衛観

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  • サイズ 文庫判/ページ数 283p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061597389
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C0131

内容説明

朝鮮戦争の勃発によりアメリカの対日政策は転換し、日本は警察予備隊を創設、再軍備への道を歩きだす。そこには出発点から、その後の防衛論議を大きく歪める数々の要因を孕んでいた。吉田内閣、芦田均や鳩山一郎ら自由主義者、西尾末廣ら社会党右派はこの防衛問題をどう捉え、いかに対処したのか。戦後政治上最大の論点を原点まで遡り精緻に検証する。

目次

第1章 二つの再軍備―西ドイツと日本(西ドイツの再軍備;日本の再軍備)
第2章 吉田内閣による再軍備―警察予備隊創設から保安庁発足まで(マッカーサー書簡の背景;日本政府(治安担当者)の対応 ほか)
第3章 積極的再軍備論の登場と展開―日本のリベラリズムと防衛論(芦田均;石橋湛山 ほか)
第4章 日本における社会民主主義の分裂―日本社会党内の防衛論争(社会党右派の伝統的政治文化;戦後派社会民主主義者=和田博雄 ほか)

著者等紹介

大嶽秀夫[オオタケヒデオ]
1943年生まれ。京都大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。京都大学大学院法学研究科教授。専攻は、政治過程論・日本政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イボンヌ

8
タイトルから最近の再軍備についての本かと思いましたが、朝鮮戦争を契機とした再軍備について。2018/01/23

ぽん教授(非実在系)

4
50年代前半の再軍備をめぐる吉田茂・芦田均・石橋湛山・鳩山一郎・社会党右派(片山・西尾)・社会党左派の立場を検討し、それぞれの状況に応じてどのように立場が変遷していったかを記述する。吉田・鳩山の硬直的反共的弾圧と知識人・社会党左派の非現実主義と大衆的平和運動への安直な相乗りとを著者は批判するが、単純に言えば当時の平和論支持の大衆の愚かさに還元できないだろうかという気もする。2015/04/05

バルジ

2
戦後日本の安全保障論議を大きく歪める所以となった、1950年前後の再軍備問題を他国との比較や政治家のパーソナリティ・政治風土といったものまで射程に収めつつ論じている。芦田均・石橋湛山・鳩山一郎といった再軍備を積極的に唱えた三人の「自由主義」的政治家の土着的ナショナリズムや伝統的価値観との強い親和性は、日本での「自由主義」とは何なのかを考えざるを得ない。2017/11/26

_udoppi_

1
戦後、50年代初期における再軍備をめぐる思想的動向がよくわかる本。レポートでお世話になりましたが、面白くて全部読みました。2010/06/03

可兒

0
再読必須2008/12/31

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