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講談社選書メチエ
反ユダヤ主義―世紀末ウィーンの政治と文化

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  • サイズ B6判/ページ数 262p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062580540
  • NDC分類 234.6
  • Cコード C0322

内容説明

十九世紀末、遅れてきた自由主義と多民族国家の都、ウィーン。西欧社会への同化を望み、巨万の富を蓄えて急激に擡頭したユダヤ人に、排斥の矛先が集中した。同化人を敵視するドイツ民族主義、ユダヤ人を除外した社会主義運動、カトリックやプロテスタントとの宗教問題、同化系と東方系にわかれたユダヤ人同士の相克…。政治・民族・宗教、すべての問題は、なぜ「反ユダヤ主義」を軸に展開されたのか。複雑な彩りをみせた世紀末ウィーンの政治と文化に新たな光をあてた力作。

目次

第1章 ユダヤ人の擡頭
第2章 反ユダヤ主義勢力
第3章 人種論への萌芽
第4章 世紀末文化の彩り
第5章 脱信仰の科学者―フロイト
第6章 過渡期の音楽家―マーラー
第7章 文化的アナーキスト―クラウス

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Akiho Senda

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図書館本。ハプスブルグ帝国の19世紀末の爛熟した文化とそれを担ったユダヤ人達に焦点を当てた世紀末ウィーンの政治文化史。フロイト、マーラー、クラウスが取り上げられている。ここからナチスの反ユダヤ人種論へ連なる反ユダヤ主義が生まれ、このウィーンに画家の夢破れたヒトラーがいた。一方で、フロイト思想はフランクフルト学派を経てフロム等のフロイト左派を生み出していく。複雑な彩りに満ちた世紀末ウィーンを反ユダヤ主義というコンセプトで刺激的に描き出した好著。2016/02/14

Sol

0
ふとしたきっかけから、この未知の世界の本を読んでみた。ウィーンを中心に反ユダヤ主義がどう推移していったのか。3人のユダヤ人それぞれ反ユダヤ主義の台頭にどう対処していっていったかなどが分かりやすく書かれていた。三者三様の複雑な思いとその人生。最後の章は全体のまとめもあり、分かりやすかった。読んでみて良かった。2012/07/31

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