生命のつぶやき―HLAへの大いなる旅

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  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087734157
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0098

内容説明

戦後パリのサンジェルマン・デプレに開いた画廊の主として、名だたる前衛芸術家たちと交友し、他方では、免疫学の画期的な発見(HLA Histocompatibility Leucocyte Antigen(組織適合抗原)の略、臓器移植の成否を決定する重要な抗原)に繋がる研究を続け、さらに、医療制度大改革の実現に粉骨砕身…。ノーベル医学賞のジャン・ドーセが語る科学的かつ個人的大冒険の人間味あふれる貴重な証言。「人間ひとりひとりを唯一無二の存在とするメカニズムの解明」の半世紀を回想する。

目次

幼いころ、青春の日々
戦争
ドラゴン画廊のこと
医学の大改革
HLAの冒険物語
幕間/世界の案山子たち
ノーベル賞を受賞
人間はひとりひとりが唯一無二の存在である
自己と非自己
遺伝学の驚異的発展―ヒト多型性研究センターのこと
科学と科学者の責任
“多型性”を讃えて―遺伝学から文化へ

著者等紹介

ドーセ,ジャン[ドーセ,ジャン][Dausset,Jean]
1916年フランス南西部の都市トゥルーズ生まれ。1980年、HLAシステム(系)の発見でノーベル医学賞受賞。この免疫学における画期的な発見は移植医療の飛躍的進展の道を切り開いた。ヒトゲノム研究のパイオニアの一人としても知られ、今日の予測医学の端緒を築いた。戦後パリの前衛芸術運動の発信基地ともなった画廊の創設者という意外な側面からも窺えるように、優れた芸術的感受性を兼ね備え、かつ当時の旧態依然たるフランス医療制度の大改革に粉骨砕身した熱血漢でもある

鈴村靖爾[スズムラヤスジ]
英仏翻訳家。1937年生。1964年、名古屋大学文学部哲学科美学卒業
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