内容説明
アリスンは演劇学校で女優を目指す20歳のニューヨーク娘。まるっきり違う人間になることが大好きな彼女に欠かせないものは、芝居とドラッグ、そしてセックス―。ボーイフレンドは山ほどいるけど、みんないいかげんだし、女友だちにも困らされてばっかり。やっとめぐり合えたディーンと純愛を育んでみようかなと思ったのに、やっぱりみんな、黙って見守ってはくれなかった―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
明石
6
あまりに素晴らしくて、最後のページを読み終えた瞬間に心が震えた。ドラッグとセックスが生きがいの自由奔放な女性を主人公にした一人称小説。マキナニーの作品はどれも大好きだけど、これはとくに宝物。好き過ぎて終わってほしくないので、1日20ページ前後に制限してたっぷり日数をかけ読んだ。若者の心情を若者言葉で書き綴る軽やかな文体はサリンジャーを思わせ、まさしく女性版ライ麦畑といった感じの作風。マキナニー自身が俳優顔負けのルックスで相当にモテたことは、若い女性の内面にこれほど間近に肉薄できることと無関係ではないはず。2022/02/27
Copper Kettle
5
「80年代のサリンジャー」ジェイ・マキナニーが描く、ニューヨークを舞台にしたセックスとドラッグだらけの日常を過ごす20歳の少女アリスンの物語。彼女が何度か男性に質問する世界の3大ウソ。1つ目は「支払いの手続きしたところ」、2つ目は「口のなかにはダサないから、ていう約束」、そして3つ目は...3つ目には彼女も悩まされているそうだけど、これだけはきっと信じたい気持ちがあるんじゃないだろうか、いや、いつものように笑い飛ばすだけか。♪Alison, I know this world is killing you2024/01/17
duzzmundo
2
いつか読もうと思ってたマナキニー、気がつけば20年くらい経ってました・・・。性とドラッグに開放的な女性の「わたしの人生の物語」。比較的飽きがきやすい口語体を、気の利いたフレーズやウィットで飽きずに読ませるのはさすが。でもまあ、共感はまったくできなかったけど。レス・ザン・ゼロみたいに暗くならないので読みやいです。一応、マナキニーは今後も読む予定。2018/08/17
tomo6980
1
80年代NYの浮かれたセレブライフ。簡単にまとめるとこうなるけど、表層を軽やかに遊び続けながらも、どうにも幸せになれないペシミズムも濃厚。岡崎京子みたい、というのは逆か。 それにしても「レス・ザン・ゼロ」もそうだったけど、あの手の人たちにとってエルビス・コステロって特別なアイコンだったのね。おそらくボノやプリンス以上に。2014/12/29
勉誠出版営業部
0
ジェイ・マキナニーの『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』を読了。20歳の女子大生の「自分語り」。等身大というには、大人びた、でも20歳らしく傷つきやすい年頃。2014/01/28
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- 和書
- 谷中、花と墓地