内容説明
残されたのは虚しさだけか。「日本新党」「新生党」「新党さきがけ」「新進党」「太陽党」「国民の声」「民主党」…。あの新党ブームは一体何だったのだろう。新党請負人の異名を取った筆者が極秘メモをもとに振り返る平成政党興亡史。「改革の“抵抗勢力”だった小泉純一郎」「『政策は官僚に作らせればいい』と言った小沢一郎」等々。永田町は消し去りたい、しかし国民が忘れてはならない歴史がここにある。
目次
序章 失われた十年
第1章 政治改革が残したもの
第2章 五五年体制崩壊と細川政権
第3章 自民党の救世主・社会党
第4章 新進党の実験と失敗
第5章 迷走・民主と雑食・自民
第6章 小泉政権、そして…
終章 政党とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
代理
2
政党懐疑論はなかなか面白いなと。“非自民”や“自民党に変わる二大政党制”という旗は、結局は自分の立ち位置を自民党との距離で測ることになる。それは政治を自民党を中心点として把握することになる、という指摘は良いと思う2022/05/14
KJ
1
「政党」とは一体何なのか。90年代から続く数多の政党の興亡。結局、新党というものは、自民党という「恒星」の周りを回る「惑星」だったという著者の指摘はなるほど頷ける。ただその恒星が放つ光に嫌気が指し、光すら見えなくなったが故に、新たな恒星を求めたのがあの政権交代だったのだろう。「国民の信を問う」声高に叫んでみても、結局繰り返されるのは、民意不在の離合集散。政策に思いを託して選択をしても、それが平気で無視されるのであれば、その後に残るのは政治不信という虚しさだけだろう。かつての恒星は今、本当に光っているのか。2012/12/01
jack
0
「政党は、多様性を含む日本には、もう必要ない。日本は成熟した。」 ☆ 3.8
melusine
0
今更かもしれないが、本書が指摘する内容が全く古びておらず、問題の数々が、全く現在の政界の問題にも通用する事自体に、いかに日本の政治及び政治家(有権者とマスコミもか)が、この二十年の間に進歩していないかがわかり愕然。いつまで自民党の亜流でしかないような泡沫政党が離合集散を繰り返し、理念なき数合わせに終始するのだろう。自民党が有能というより、あまりにも、満足に対抗馬にならないような野党ばかりが出来ては消えるだけなので、とうに政党としての賞味期限は切れていると思うが、完全に死にたくても死ねない自民党も、気の毒。2013/08/05
TSUJINO Yusuke
0
☆☆☆2023/02/24