感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サルビア
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映画「この道」を観てから私の白秋熱が高まって、白秋の詩集や、白秋関連の本を読むことが多くなった。この本もそのなかの一冊である。白秋の家は酒造業を営む地方の名家だった。長男が亡くなったので、トンカ・ジョン(良家の長男)と呼ばれた白秋は、飛び級をする程ずば抜けた頭脳の持ち主であった。その白秋が、文学に傾倒していくのは、型にはまった優等生であることに反発したことによる。 映画で描かれていた隣家の既婚女性との恋愛は、姦通罪ということで拘留されてしまう。そんなこともあったのかと初めて知る白秋像であった。2019/04/14