内容説明
キリスト教に基づく近代教育は圧倒的な力でアジア太平洋地域を席捲した。各地の歌謡も讃美歌を歌うことで近代化、西洋化された。それは逆にいえば、長い伝統をもつ、それぞれの地域の歌舞、詩歌が根絶やしにされるということでもあった。その中で唯一、讃美歌を換骨奪胎して生まれた“ミラクル”が、日本の「唱歌」だった…。「むすんでひらいて」「蛍の光」「蝶々」「さくらさくら」など、十二の愛唱歌に秘められた歴史のミステリー。
目次
1 「むすんでひらいて」
2 「蛍の光」
3 「蝶々」
4 「数え歌」
5 「海ゆかば」
6 「君が代」
7 「さくらさくら」
8 「法の御山」
9 「一月一日」
10 「故郷」
11 「真白き富士の根」
12 「シャボン玉」
著者等紹介
安田寛[ヤスダヒロシ]
1948年、山口県生まれ。国立音楽大学声楽科卒、同大学院音楽研究科修士課程修了。山口芸術短期大学助教授、弘前大学教育学部教授を経て、二〇〇一年より奈良教育大学教授
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