内容説明
古典から現代まで、児童文学の流れがコンパクトに頭に入る画期的ガイドブック登場!世界14カ国の児童文学47作品を一挙解説!各作品ごとに著者略歴とあらすじを掲載!それぞれの作品が書かれた時代の、世界の動きがわかる関連年表付き。
目次
1 家族(若草物語―小さな婦人と元気な女の子;赤毛のアン―想像力の持つ意味;あしながおじさん―マッチョなあなた;少女パレアナ―恋愛結婚しなさい? ほか)
2 子ども(人魚の姫―早く大人になりたかった;ふしぎの国のアリス―ちがう世界を生きる;フランダースの犬―究極のロマンチシズム;トム・ソーヤの冒険―学校に行く子ども ほか)
著者等紹介
ひこ・田中[ヒコタナカ]
1953年大阪生まれ。同志社大学文学部卒。児童文学作家、梅光学院大学教授。『お引越し』(ベネッセ/講談社文庫)で椋鳩十文学賞、『ごめん』(偕成社)で産経児童出版文化賞JR賞受賞。これらは後に映画化された。作家活動の他に、国内の児童書書評を総覧できるサイト「児童文学書評」を主宰し、読売新聞等に書評を掲載している
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美羽と花雲のハナシ
39
子どもの心理は単純なようで、実はとても複雑なのだ。本書はかつては子どもだった大人に勧めたい児童文学を47作品紹介している。簡単なあらすじと作者による興味深い解釈が綴られている。こんな見方、読み方があるんだと驚く同時、的確かつ冷静な考察は不思議と納得させられる。しかし、この読み方、捉え方は決して子どもに教えてはいけない。夢や希望を壊しかねない。一番印象的だった一文を紹介する。「女の子の読者たちはたいてい、物語の表向きのメッセージを無視して、自分の好きなように読んでいるのですから」うん、うん、すごく分かるよ。2012/12/14
tokotoko
27
今年の夏休み、児童文学をよく読んでいる。いろんな子どもが出てくるので、びっくりもするけど、読み終わる頃にはすっかり慣れて、受け入れられているから不思議だ。この本は、児童文学の紹介と共に、時代を反映した児童文学の変遷や、作家の生い立ちと物語の関係など、大きな視点から児童文学を捉えてあった。紹介された本で、まだ読んだことのない本もたくさんある。この本のことを覚えているうちに、ぜひ読みたい。今までと違う目で読めそうだ。2013/08/09
魚京童!
16
最近時間より、集中力がなくなった。死にたい。2016/11/18
海(カイ)
13
【図書館】好きだった本、改めて読み返したいと思った本など気になった本を書き出して読めたらな、と思います。2018/05/24
なま
13
★★★☆☆若草物語、ハイジ等、幼少期に読んだ本が沢山紹介され物語をどう読み解くか?著者の意図など自分と違う視点から読むのも面白い。欲を言えば、もっと突っ込んだ内容でも良かったな。私自身もトムソーヤや赤毛のアンに感化され防空壕探検やドラム缶に乗って池を渡る事を毎日の様に試みて大惨事になったっけ?先日もサバイバルのすごい本見つけたと私の本性知ってる方に教えられたり。子どもにもどり当時の記憶や景色を思い出したり、本書を読んで改めて児童文学に向き合う事で新たな気づきがあると思う。巻末の時代背景年表も良い。2017/12/03