出版社内容情報
現在問題となっているアンコールワットをはじめ世界の遺跡や文化財につき,修復事業とその意味,文化協力の考え方,遺跡保存修理の現在と将来を解説。〔内容〕危機に瀕する文化遺産/文化遺産の保存とハイテク/地域の発展と文化遺産の保存
【目次】
1. 総 論 アジアの文化遺産と国際協力
1.1 文化遺産の宝庫―東南アジアの事例から
1.2 東南アジアの文化遺産に対する日本の貢献
1.3 上智大学の多国間文化協力方式―「国際共同プロジェクト」の事例から
1.4 文化遺産の保存修復事業とその意義
1.5 文化協力の基本的な考え方―カンボジアの事例から
1.6 村人と遺跡との共存を目指して
1.7 アジアの遺跡保存修復の現状と将来
2. 危機に瀕する文化遺産
2.1 密林に花咲いたアンコール文明―カンボジア内戦下のアンコール
2.2 石と土のピラミッド神殿―メソアメリカの都市遺跡の発掘と保存
2.3 雨で崩れる敦煌莫高窟
2.4 チャンパが危ない
2.5 モエンジョ=ダロ―崩れゆく最古の計画都市
2.6 コラム:温帯アジアの建築と熱帯アジアの建築―朝鮮建築とクメール建築の空間構成と環境
3. 文化遺産の保存とハイテク
3.1 遺物の保存とハイテク
3.2 アンコール遺跡の大地
3.3 コラム:アンコール遺跡と環境保全
3.4 コラム:ラパヌイ(イースター島)のモアイを掘る
4. 文化遺産の保存と観光開発
4.1 文化遺産保存のマスタープラン
4.2 文化遺産の保存と国際協力
4.3 文化遺産の保全と観光開発
4.4 コラム:アスワン・ハイダムの教訓―文明の発展と文化遺産
5. 文化遺産と文明形成の背景
5.1 クメール建築誕生の背景
5.2 クメールの美意識と自然観
5.3 メソアメリカ文明と自然観
6. 文化遺産保存と国際協力
6.1 世界遺産条約―文化遺産からみたそのしくみと日本の課題
6.2 救うのは遺跡か人間か?
6.3 コラム:法は歴史的文化環境を守れるか
7. あとがき
8. 索 引
【総編集者】
伊 東 俊太郎, 梅 原 猛
安 田 喜 憲
【編集者】
石 澤 良 昭
【著者】
浅 井 和 春, 石 澤 良 昭
猪 熊 兼 勝, 上 野 邦 一
遠 藤 宣 雄, 大 井 邦 明
片 桐 正 夫, 河 野 靖
小 西 正 捷, 酒 井 幸
沢 田 正 昭, 重 枝 豊
高 山 智 博, 坪 井 善 明
西 浦 忠 輝, 益 田 兼 房
宮 川 朝 一, 盛 合 禧 夫
湯 浅 赳 男, ラオ キム リァン
内容説明
新たな文明のパラダイムを提示。20世紀末の人類は自然との共存にゆきづまった。地球環境問題は文明の問題でもある。この地球と文明の危機をのりきるために、本講座は自然科学、人文科学、社会科学の第一線の研究者の英知を結集し、自然と人間の共存を考える新しい視点を追求する。
目次
1 危機に瀕する文化遺産
2 文化遺産の保存とハイテク
3 文化遺産の保存と観光開発
4 文化遺産と文明形成の背景
5 文化遺産保存と国際協力