出版社内容情報
「フロイトの精神分析の方法」「精神療法について」「精神分析療法の今後の可能性」「精神分析学概説」など技法に関する十六論文と、「強迫神経症の一症例に関する考察」「自伝的に記述されたパラノイアの一症例に関する精神分析的考察」など症例三論文収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Z
10
分析の方法論と症例の二部構成。方法論の他に「精神分析概説」があり『精神分析入門』より薄くフロイトの思想が纏まっていてかなり良かった。五大症例のうち強迫神経症とパラノイアの患者を扱った論文を収録。強迫神経症はヒステリーと異なり精神的なものから身体的な活動への飛躍を含まない。リビドーは思考過程へ向けられそれが強迫観念を引き起こす。パラノイアは同性愛的な願望への防衛規制として語られ、パラノイア妄想は私=男が彼を愛するという命題に対する否定の仕方を三種+一種あげ、妄想形成の過程を説明し、議論の白眉と思う。ラカンの2018/09/10
ゴリラ爺さん
0
心的治療(魂の治療)、転移の力動について、転移性恋愛について他2022/07/18