内容説明
本書は、神道・仏教・儒教・キリスト教などの教義論的観点に支えられて展開してきた従来の“日本文化の伝播論・固有論”の絶対的な立場を超えて、世界の文化の特殊性を認めつつ、そのなかに日本文化の特質を索出しようとする“相対主義的・類型論的日本論”の立場にたって、新しい〈日本学〉の確立をめざす。
目次
第1部 石田英一郎氏の日本文化論(日本文化の伝播性;日本文化の特質;西洋文明の基層と日本文化の基層;キリスト教の基層と仏教の基層;日本と西洋との出会い)
第2部 和辻哲郎氏の日本的風土(風土とは何か;モンスーン的風土;沙漠的風土;牧場的風土;日本的風土―モンスーン的風土の特殊形態)