ちくま学芸文庫<br> 下剋上の文学

ちくま学芸文庫
下剋上の文学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480080394
  • NDC分類 910.24
  • Cコード C0195

内容説明

絶対に何もしない「ものくさ」男が、都に上ると俄然、比類のない「まめ」男に急変した。御伽草子『物くさ太郎』における「ものくさ」の本質を徹底的に追究、主人公の意識と行動原理を探り当て、乱世の人間像を活写した「怠惰と抵抗」。同型の「のさ者」として甦る狂言『武悪』等々の太郎冠者たち。清新な意味論的方法によって解読された画期的な室町文学研究10篇を収録。

目次

怠惰と抵抗―物くさ太郎
成りあがり―一寸法師と物くさ太郎
無知と愚鈍―物くさ太郎のゆくえ
弱者の運命―御伽草子と狂言
勝利の歌―狂言の主従
嘲笑の呪文―狂言の山伏
有世の面影―狂言の陰陽師
喜劇への道―狂言の「をかし」
転落の序章―天正狂言本「こけ松」のばあい
下剋上の文学―民話のクッチャネたち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ガミ

0
中世の国文学における登場人物を様々な文献を用いて検証していく方法はとても難しく感じ、それをなすにはもっといろいろな論文を読まなければならないことを実感しました。特に「物くさ太郎」の検証の章では、私が知ってる「物くさ太郎」の内容を一部ひっくり返し、目からうろこでした。2007/05/27

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