内容説明
『ルネサンス』とは何だったのか。フランス16世紀に生きた人間たちをよく観察してみよう。都市社会に定住する現代人から見ると驚くべきことに、法律家から商人まで、職人から学生に至るまで、誰も彼もが旅をしている。国王フランソワ1世は一年中領土を巡回しつづけ、宮廷はそのあとをキャラバンのようにくっついて歩く。その貴婦人たちの垢抜けないことといったら、これまた私たちの想像をはるかに超えている…。学芸の復興、美術の変革、宗教改革を軸に、この時代の人間と社会の具体像をいきいきと語り、『考えかたや習俗の総体』に迫ったアナール派第一世代による歴史叙述の傑作。
目次
第1章 時代のなかの人間―ルネサンス期のフランス人
第2章 知の追究
第3章 美の追究
第4章 聖なるものの追究
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中村禎史
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チンタラ読んでいたので最初の方はすっかり忘れてしまった。以下、私の記憶が正しければ・・・16世紀フランスルネッサンスの時代を学問、芸術、宗教の分野にわたって概観し、人々の心の変化のようなものについての洞察をつづる。16世紀初め、美術はフランドルのものがアルプス以北では、イタリアの作品よりも受け入れられたが、それはイタリアの先進性をアルプス以北が理解できて居なかったから、と言う説、宗教改革は人々の心を恐怖から自由へと転換したというプルードンの分析など、興味深い話が多かった。2018/08/28
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