内容説明
個体発生が系統発生を繰返すように、個人史は世界史を繰返す―。この独特なオカルト的歴史観に基づいて、「意識」ばかりでなく、「無意識」の進化の姿を世界史の中に跡づけ、解き明かすことを目指したシュタイナー。本巻には、数多い歴史的考察の中から1910年と1923年、十余年の歳月を隔てて行われた代表的考察を収録。『人智学から見た世界史』1/同2。全編本邦初訳。
目次
第1部 人智学から見た世界史1(オカルト歴史考 シュトゥットガルト)(歴史認識のむずかしさ;歴史に働きかける霊的存在たち;エジプト=カルデア期;ギルガメシュ神話 ほか)
第2部 人智学から見た世界史2(世界史 ドルナハ)(内面生活の進化;古代東洋人の魂;頭と地球、胸と大気圏、心臓と太陽;肢体と惑星 ほか)
著者等紹介
シュタイナー,ルドルフ[シュタイナー,ルドルフ][Steiner,Rudolf]
1861‐1925。ドイツの思想家。人智学の創始者。旧オーストリア=ハンガリー帝国領の辺境クラリェヴェクに生まれ、ウィーン工科大学に学ぶ。1883年から『ゲーテ自然科学著作集』全5巻を編纂する中で、ゲーテの有機体思想に深い解釈を加え、新しいゲーテ研究の道を開いた。1902年、神智学協会ドイツ支部設立にあたり、書記長に選ばれたが、以後新しい総合文化の必要を説き、その基礎となるべき人間観や宇宙観を、霊界のヒエラルキア、輪廻転生、存在界の三区分、死後の世界の存在、等の観点から多面的に論究。すべての人間の中には、特定の修行を通して高次の認識を獲得する能力がまどろんでいるが、この認識の上に立てばこれらの問題を近代自然科学と同じ厳密さで探究できると主張し、この行法を『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』の中で提示する一方、『神智学』と『神秘学概論』の中で、以上の諸問題に近代的な認識批判の立場にとっても受け容れられるような表現を与えようと努めた
高橋巌[タカハシイワオ]
東京代々木に生まれる。慶応義塾大学卒。戦中戦後の混乱の中でヘッセの『デーミアン』と出会い、その延長上で、ドイツ浪漫派、ルドルフ・シュタイナーの研究を続ける。ドイツのミュンヒェン、シュトゥットガルト、ハンブルクに留学後、85年日本人智学協会を設立、今日に至る
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