内容説明
大学教育学は、大学での教育実践をあつかう教育学の新しい分科であり、本書はその現状と課題についてまとめたテキストである。今日の大学は日常の教育場面のすみずみまで深刻な危機に直面している。大学教育学はこの危機に立ち向かうために、繰り返し日常的教育実践の現場に立ちかえり、集団的実践を振りかえる仕方で構築されねばならない。すなわち、授業実践‐教育評価‐カリキュラムの間の循環であり、この循環を支える教師・メディア・学生をつなぐ教育関係の生成である。本書は、授業論、教育評価論、カリキュラム論、FD論、学生論、メディア論から構成される。大学教育はいかにあるべきかを考えるうえでも、すべての大学の先生方に読まれることを願って書かれている。
目次
1章 大学教育学とは何か
2章 大学授業論
3章 大学教育評価論
4章 大学カリキュラム論
5章 ファカルティ・ディベロップメント論―大学教育主体の相互形成
6章 学習主体形成論―学生の世界から大学教育を考える
7章 学生支援論
8章 大学教育メディア論