放送大学教材<br> 近代ヨーロッパ史

放送大学教材
近代ヨーロッパ史

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  • サイズ A5判/ページ数 213p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784595305498
  • NDC分類 230.6
  • Cコード C1322

出版社内容情報

近代的な政治体制,社会秩序,考え方,あるいは学問研究や科学技術を生み出したヨーロッパの18・19世紀の歴史とは,いったいどのようなもので,どんな遺産を世界に伝えてきたのか。例えば,地球世界の一体化という意味でのグローバリゼーションは,世界各地の地域的交易世界にヨーロッパが積極的に介入し始めたことにより,現代に向かう数世紀の展開を開始したのだ。啓蒙主義,革命に揺れる大西洋世界など,近代欧州を舞台に展開した歴史的事項を,「世界史の中でのヨーロッパの位置取りと役割」という大きなポイントで捉えて考察。

 1.ヨーロッパによる海外進出の開始
 2.世界交易における覇権争い
 3.十八世紀における社会経済と政治
 4.「啓蒙の光」と近代思想の誕生
 5.人口増加の開始から「移動の世紀」へ
 6.革命の揺れる大西洋世界
 7.ウィーン体制と四八年諸革命
 8.工業化と社会の変容
 9.農村のヨーロッパと都市のヨーロッパ
10.科学技術の実用化と産業文明の成立
11.国民国家とナショナリズム
12.植民地帝国という野望の衝突
13.さまざまな帝国主義
14.第一次世界大戦という激震
15.歴史文化の継承と芸術的創造

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

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議会制を実現した英や独立を達成した蘭の発展は旧体制の国々を刺激した。18世紀、仏・墺・露の構造変化を伴わない啓蒙専制は反撥を招き体制を危うくしたが、啓蒙思想はサロンを通じて知識人に浸透。それらの思潮や危機意識は大西洋世界全体に広がり、米独立戦争・仏革命を経て19世紀の諸々の革命運動へと繋がる。48年革命では、貧困など社会問題が無視できない政治課題となり、下からの民衆パワーが政治を左右するようになる。文明化への展望は社会主義、民族主義、帝国主義など様々な形を取りながら国民国家を変容させ、戦争へと向かわせた。2023/09/03

MIRACLE

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18・19世紀のヨーロッパの歴史について、産業文明の成立と国民国家の形成という経済と政治の展開という点からまとめた教材(著者は福井憲彦)。歴史の基本は史実という特殊事象を普遍の上に配置することだ。ところが、本書は西欧という一元世界を設定して、その世界内で生起した事象を並び立てているにすぎない。歴史まがいの本である。普遍の上で特殊な事象を考えていなら、例えば、なぜ西欧で産業文明と国民国家が成立し、なぜアジアやアフリカでそれがおきなかったのか(orおきる必要がなかったのか)という問いに答えられるからだ。2015/08/20

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