内容説明
第二次大戦中、ビルマなどで暗躍した光機関。近年公開の米国立公文書館の特務機関や日本軍暗号通信解読文書(英・和文)から、連合国との熾烈な謀報・宣伝活動の実態、悲惨な結末となったインパール作戦の敗因を探る。
目次
インパール作戦
暗号戦略
光機関の構造と機能
光機関のスパイ工作
光機関の宣伝活動
戦争末期の光機関とボース
謀報・宣伝から見たインパール作戦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
4
日本陸軍の愚行とも言える、インパール作戦を諜報機関の活動という側面から見てみるとどうなるか? 情報収集はかなりやっていたし、インド国境地域の少数民族への工作も色々やっていたのだが、それが結果として戦闘部隊の作戦遂行にあんまり貢献していなかった、というのが結論。イギリス軍は日本軍の暗号を解読して、その手の内を読んでいたし、何よりも作戦自体に無理があった。コヒマを早目に占領していれば云々という問題についても、有利になりつつあった状況を正しく分析出来ない時点で既に勝負あり。やっぱり、愚行だったのだ。2012/03/27