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歴史文化ライブラリー
記憶すること・記録すること―聞き書き論ノート

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642055451
  • NDC分類 380.4
  • Cコード C0320

出版社内容情報

新聞各紙で大反響!

産経新聞 2002.12.1 評者:大月隆寛氏(民俗学者)
東京・中日新聞 2002.11.10 評者:森 繁哉氏(舞踏家)
週刊読書人 2002.11.22 評者:石井正己氏(東京学芸大学助教授)
秋田魁新報 他 2002.10.27 評者:森 まゆみ氏(作家)
週刊金曜日 10.18(432号) 本

内容説明

戦争体験者や村の古老の語る「事実」の本質とは何か。彼らの心意を私たちはどのように受け止めたらいいのか。長年村々を歩き続けてきた著者が、「聞き書き」が内にもつ曖昧さとその可能性を説き、現代民俗学を展望する。

目次

世代の体験―はじめに(沈黙という語り;頑なさと乾き ほか)
時代と社会のなかの聞き書き
(表現のなかの記憶;記憶とは何か―多義的な問いの総称として ほか)
私にとっての聞き書き(二つの世界;自治体史作成の現場で)
語ること・記録すること(日常言葉の専門用語;雑談の中の勢い ほか)
フィールド・ノートの余白に―まとめにかえて(報告書の行間に;むらと生産組合 ほか)

著者等紹介

香月洋一郎[カツキヨウイチロウ]
1949年、福岡県に生まれる。1972年、一橋大学社会学部卒業。現在、神奈川大学経済学部教授・日本常民文化研究所所員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

27
民俗学は共同体に刻まれたさまざまな記憶を問題とすることからスタート(35頁)。宮本常一の言葉:まず自由に話してもらえ、その人が一番話したいことに耳をかたむけることから始めろ(40、73頁)。聞き書き:不確定さを含む表現世界を、体系を探ろうとする問題意識でどう包みこみ、時代や社会のなかでどのように受けとめていくか。その姿勢そのもの(65頁)。106、112頁の漁民、進藤松司さんのスケッチは、自分はビンボーらしいが上手なもの。2016/01/29

030314

1
民俗学の研究のツールとして聞き書きの手法を利用しているが、民俗学云々ではなく、聞き書きについての経験などがソフトなタッチで書かれている。「古老」の話を聞くという事自体、地味な事柄であり、だから結論が出るとか、何かに効果をもたらす、いうようなものでもない。聞く側が何を捉え、それにより語る側が何をフィードバックとして受けとるか、という、あいまいなものではある。化学の世界にはない、不思議な世界。言葉で言い尽くせないから、機械ではなく、人間なんだ、と感じる。保存しておきたい本です。2017/04/05

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