中世ヨーロッパの書物―修道院出版の九〇〇年

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  • サイズ A5判/ページ数 245p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784785201234
  • NDC分類 023.3
  • Cコード C3000

内容説明

印刷以前の中世ヨーロッパにも修道院の写本作りという出版があった。ヨーロッパとは何か、キリスト教とは何かを本書は理念や教義でなく、「書物」という具象的事実を通して追求する。

目次

1 三つのルネサンス
2 写本の中世
3 教父時代の出版
4 宣教師時代(初期修道院時代)の出版
5 修道士時代(後期修道院時代)の出版
6 修道院出版への挑戦
7 写本出版の研究

著者等紹介

箕輪成男[ミノワシゲオ]
東京大学出版会元専務理事。国際連合大学、愛知学院大学を経て、神奈川大学名誉教授。元・日本出版学会会長。初代・国際学術出版協会会長。新聞学博士(上智大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kazuko_ozaki

4
面白かった。写本を中心に書籍の歴史を概観できる本。現在の「書籍」以外の「本」の姿がよくわかる。本の一部だけを写して製本、というくだりには学生時代のテスト直前によくやった「コピー製本」を思いだした。三蔵法師のエピソードも出てきて翻訳史の勉強にもなった。巻末の参考文献も、(個人的に)興味を覚えるタイトルが多く、お得感のある一冊。「書籍価格レベルの歴史的推移」には、あれこれ考えさせられた。電子書籍の台頭でさらに価格は下がるのだろうなあ。

nappyon

3
「西欧とは何かを探るためには、中世を学ばねばならない。中世を知るためには修道院を見極めなければならず、修道院活動の中枢に接近するには写本活動を無視できない」中世初期からルネサンスまで、キリスト教の教義が体系化されて布教されてゆく過程や写本の生産が修道院による生産から商業的になってゆく過程などを細かなエピソード等も交えながら記述している。とても面白い本だった。写本という一つのアイテムを通してここまで広く叙述できるんだなぁ…と。この本を読んで少し修道院のイメージが変わったかな。図書館史の本をあわせて読みたい。2013/09/04

( ̄∀ ̄)

1
イースターと10月1日の間には彼らは4時から6時までを読書期間に当てなくてはならない。 いーなーって思ったんだけど、強制されたらきっついよねっていう俗っぽい感想。2013/02/07

しいかあ

1
筆者によれば、写本は印刷に比べて初期投資がほとんどかからず、多品種少量生産に向き、しかも印刷のように売れ残りを大量に抱え込む心配をする必要もないという優れた特徴を持っているとのこと。まあ、それは確かにそうなんだけど、これだけ利点ばかり挙げ連ねていると、なんか内職商法詐欺の口上みたいだな。2012/05/23

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