日本文化試論―ベネディクト『菊と刀』を読む

日本文化試論―ベネディクト『菊と刀』を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 436p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788504516
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C1036

内容説明

日本人の自己認識に決定的な影響を与えたベネディクトの『菊と刀』。刊行後四七年を経てなお読みつがれるその魅力とは何か?のちに提起されたさまざまな疑問・批判を整理しつつ、より開かれた視座から丹念に読み直し、その豊かな可能性を新たな日本文化論として再構築する。

目次

序章 二つの主題
第1章 課題と方法
第2章 戦争の文化人類学
第3章 氏族社会の構造と本質
第4章 近代国家の形成
第5章 恩の概念
第6章 報恩の種類と論理
第7章 義理の概念
第8章 名誉と不名誉
第9章 快楽と倫理
第10章 恥の文化と罪の文化
第11章 自我論
第12章 育児と文化
第13章 戦後日本の社会変動
終章 二つの補遺

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

竹花 樒 - Shikimi Takehana

1
全編を通して本書はベネディクトの『菊と刀』の各章を逐一注釈していく形式を取っており、その中でその他の社会学者の論説を適宜援用しながらベネディクトの説の修正を行っています。本書で特に特徴的なのは11章と12章への応答で、この逸脱から読み取れるのは筆者がベネディクトの才能を彼女の詩的な才能の中に読み取っていたことでした。そして筆者の仕事の集大成ともいえる終章ではベネディクトの仕事から筆者が得たものを統合して、日本文化が戦後の戦争と国家的エゴイズムを否定する思想的基盤の準備を担っていたと結論づけられていました。2010/09/22

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