内容説明
日々の暮らしの中で、人びとが出くわす切実な問題を解くために生まれた民俗学は、脱工業化社会といわれる現代において、どのような解答を用意しているのか。その方法論と世界観を提示する。
目次
1 民俗学とその方法(民俗学的発想;民俗学の方法論;民俗学と近代化論;民俗学と実践;民俗学の限界)
2 民俗学とその世界(山の世界;海の世界;里の世界;都の世界;この世;あの世)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんがく
2
民俗学に興味があったため、入門書的に読んでみました。一章で民俗学とはどういった学問か、二章で民俗学の扱う世界(山、海、里、都、この世、あの世)について記述しています。さらに専門的な本や、柳田国男の著作も読んでみたくなりました。2014/06/06
ステビア
2
民俗学の方法論・研究対象について幅広く触れている概説書。柳田の「近代」観である多系的発展論というのは僕が考えていたこととまったく同じことでびっくりしたし、岩本由輝による苛烈な批判もよかった。いろいろ参考文献を辿って読みたくなる本。★4つ!2011/11/08
ここあ
1
民俗学初心者なので、この本ををよんだ。海の俗信的世界、興味深かった。2023/01/29
sa_mi01
0
地方毎の逸話について詳細を知りたくなった2011/11/15
志村真幸
0
民俗学を本格的に学ぼうと考えているひとに向けた入門書だ。 民俗学の理論や概念や研究対象について、多方面から解説されている。民俗学や民間伝書という言葉が何を意味しているのかという定義から始まり、その方法論や、近代化論との関わりなど、理念的な部分がしっかりと語られていく。 後半は、山・海・里・都を対象とした場合のテーマや研究手法の紹介。 1989年の出版であり、内容的には古くなっていないものの、現在の民俗学の関心や対象とは、いささかの解離を感じる。 2023/06/21