内容説明
いま、児童虐待が社会問題の一つとして私たちの前に提示されようとしているのはなぜか。日米の議論の展開を追い、児童虐待問題の今日的な成立をフーコーから読み解く。
目次
第1章 専門家の台頭と家族の失墜―アメリカにおける児童虐待の問題化 1960年代~1980年代前半
第2章 性的虐待とバックラッシュ―アメリカにおける児童虐待の現在 1980年代以降
第3章 日本の児童虐待―言説にみる問題の帰属
第3章補章 「社会救済家」としての子どもたち
第4章 ナレイターとしてのオーディエンスの参加
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なお
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アメリカで児童虐待がどう発見され広まっていったかがよくわかりました。 今、日本でも大問題とされている児童虐待。その存在は自明のものと思っていましたが、人々の「クレイム」や「ニーズ」によって見出されたものだと考えると、今の日本の現状、虐待報道のされ方に納得できました。 悲惨な児童虐待を無くすためには、福祉的な視点はもちろんですが、社会学的な視点も重要なのではないかと思いました。2018/05/31
アマテラス
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司法・医療・福祉で包括的に扱われるべき問題!? その中で医療だけが取り残されている現状を憂える。 (知識不足と日和見で…)被虐待経験による後発症状を別の診断にすり替えている可能性があるかも…
ozean-schloss
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「言説」に焦点づけた児童虐待論。