ブルックナー・コレクション<br> 英国の友人

ブルックナー・コレクション
英国の友人

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784794921840
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

ロンドンで書店を経営するレイチェルは、過去の愛の傷を負い、情熱に溺れることを自らに禁じて生きてきた。彼女を惹きつけてやまない、会計士リヴィングストン夫妻の穏やかだが、富裕ゆえの憂鬱にみちた生活。そして、その一人娘ヘザーの奔放な生き方。気まぐれに愛を追うヘザーに翻弄されるうち、レイチェルは、孤独な自身の人生の問いなおしを追られてゆく。ヘザーを追って、水の都ヴェニスへ飛ぶレイチェルだが…。別人になりたいと願いつつ、けっしてかなわない哀しみと焦燥―。新しい文体に挑むブルックナーの意欲作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きりぱい

2
降って湧いたサッカーくじの配当話に、私ならウン億円が当たったら・・としばし思考がそれてしまったのだけど、夢のような話はどこへやら、話は少しずつ気づまりになってゆく。豊かに暮らす夫婦と一人娘ヘザーに関わるレイチェルが、焦りと苛立ちから自身の憐れさにはっとするに至るまで、立ち入り過ぎには閉口するけれど、同じ自由でもヘザーのように生きるか、レイチェルのように生きるか、率直な語りには変わりきることが出来ない悲しさと孤独の余韻が残る。2010/06/28

きうりっち

1
主人公はそれほどの年でもないのにすでに老人のようだ。良かれと思ってやっていることがずれていて、傍から見ていると滑稽でもあるが、本人は気がついていない。 人を寄せ付けないくせに、人恋しい思いを抑さえきれず父親が交流のあった会計士の家族に引き寄せられていくレイチェルの気持ちはよく分かるが、愚かしくも見える。事件らしいことといえば娘のヘザーの結婚とその母親の病気くらいしか起こらない。ブルックナーの作品はこれに似た主題のものが多いらしく作品を読む意欲が湧かない。ひどく古めかしい雰囲気にもやや引いてしまう。2013/12/21

Aviscaeruleae

0
某日本のベストセラー本はまんまこの本のパクリかと。

fumi

0
この主人公の女性はブルックナーの他の作品の主人公よりかたくなで意地悪な感じがする。でも、ブルックナーは自分自身の中にある、人にはそうとは気取られることのない、嫌な面をとことんこの主人公に映し出して、自分の気持の安定を求めたのかもしれない。2015/08/28

satooko

0
1987年発表作品。前から気になっていたのに本作がアニータ・ブルックナーの初めて手にする著作。なかなか読み進むことができないものの、挫折するには及ばない作品。現代の少しひねたオースティンという感じがする。でもオースティンと違い、次作に進むのはなかなか難しいなあ。2015/01/25

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