国産ロケットはなぜ墜ちるのか―H‐2A開発と失敗の真相

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822243838
  • NDC分類 538.94
  • Cコード C0053

出版社内容情報

2003年11月29日、偵察衛星を載せたHII-Aロケット6号機は打ち上げ後、ブースターロケットの切り離しに失敗。予定軌道へ入れないことが判明した時点で、管制からの指示により自爆した。本書は今回の失敗の原因を探るとともに、中国の有人ロケットの打ち上げ成功に比べ、未だにめどのたたない気象衛星ひまわりの後継機、火星探査機の失敗等、失点を重ねつづける日本の宇宙開発を組織・技術・行政の面から分析する。特に、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙科学研究所(ISAS)、宇宙開発事業団(NASDA)が合体した新組織JAXA(宇宙航空研究開発機構)の機能、運営、人的問題を詳細に分析。国家的巨大プロジェクトの脆弱さを描いたノンフィクション。

内容説明

ついに中国に抜かれた!気鋭の科学ジャーナリストが迫る技術大国ニッポンにぽっかり空いた「大きな穴」。

目次

序章 失敗は何の始まりなのか
第1章 H‐2A6号機打ち上げ失敗―過小な予算で行われた開発
第2章 大型地球観測衛星「みどり」と「みどり2」の機能喪失―官僚統治の悪しき影響と組織の硬直化
第3章 そして「ひまわり」はいなくなった―気象衛星喪失の本当の理由
第4章 理工系教養の欠如が招いた混乱―無理解のまま進められた情報収集衛星計画
第5章 官需は儲からない―宇宙開発をやめたいとメーカーに思わせる発注制度の欠陥
第6章 アメリカの宇宙政策と日本―対米依存の成果とツケ
終章 いかに宇宙を乱し、航跡を伸ばすべきか

著者等紹介

松浦晋也[マツウラシンヤ]
1962年生まれ。慶応義塾大学工学部機械工学科卒業。慶応義塾大学大学院メディア・政策研究科修了。日経BP社記者を経て、航空・宇宙関係を専門とするノンフィクション・ライターとして活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

UK

2
今日、H2Aの19回目の打ち上げ成功のニュースを見た。限られた環境、理解のない政治の中でよくやったと思う。2011/12/12

ノラネコ生活

2
日本の宇宙開発の問題点をとことん追求した内容。 出版当時、日本の宇宙開発は失敗続き、隣の中国には有人宇宙飛行を成功させ、国内では宇宙開発は止めた方が良いと気運が高まった時期でもある。 しかし、著書は日本の宇宙開発で何が問題であるかを的確に指摘している。 アメリカ依存の宇宙開発、徹底的に少ない予算、そして知識のない官僚と政治家。 日本には高い技術力があっても、航空宇宙産業が発展しない理由がはっきりと書かれている。 本書にも書かれている「のぞみ」の失敗は、「はやぶさ」の成功に導いていることを忘れないで欲しい。2011/02/26

takao

1
ふむ2021/08/03

つっくん

0
日本のロケット開発の問題点、官僚組織・政治体質の弊害などを浮き彫りにしていく内容。主題も興味深かったが、むしろ、その説明過程において併せて紹介される各国の気象衛星・偵察衛星などのトピックス(ロケットノート)の方が大変勉強になり面白かった。特に米国スペースシャトル計画が、その華やかなイメージとは裏腹に元々の予算規模を大きく上回り、当初のNASA思惑を実現出来ないまま苦しい運営を続けていた実態、国際宇宙ステーション計画と日本の国際協力に関する考察などは興味深かった。2013/02/25

PE

0
がっかりな話とうんざりな話とげんなりな話がたくさん。今度は最近どうなのか読もう。2011/01/21

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