内容説明
私たちの幸福な生き方とテクノロジーのあり方を自分の頭で考え抜くための応用倫理学入門。
目次
科学技術社会と倫理
第1部 生命の倫理(今日の医療と患者;人工妊娠中絶;子を産む技術・子を選ぶ技術;死と末期医療;先端医療・遺伝子・クローン ほか)
第2部 環境の倫理(地球環境問題と資本主義;環境保護と自由主義・個人主義;地球環境保護の倫理;開発と環境;経済生活と環境 ほか)
「生命圏の倫理学」へ
著者等紹介
徳永哲也[トクナガテツヤ]
1959年大阪に生まれる。1996年大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、長野大学産業社会学部助教授(専攻/哲学・倫理学)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Schuhschnabel
4
生命・環境倫理の基本トピックを押さえつつ、筆者の持論である、生命倫理と環境倫理の融合形としての「生命圏の倫理学」を提唱している。事実(というか一般論)の説明にところどころ筆者の批判的(悲観的?)な世相観が反映されているのが気になった。2017/06/13
g_eiru
3
ブックオフで200円で買った本なんで初めはちょっと低く見ていたのですが、普通に良い本ですね 最後に推奨書籍を載せてくれる本は全部良い本(暴論) この人の理想とする社会は僕のそれとは結構違うんですが、まあそこを込みにしても誠実に議論が進められているとは思った ただ話題がかなり幅広いので、何がメインのテーマなのかは不明2020/06/14
コッツ
0
生命倫理についてとてもわかりやすく説明してある。医療従事者、それを目指す人、畑の違う人、誰が読んでもわかりやすい。2014/08/13
Memento mori
0
著者の主張が述べられる部分で、論議に取り沙汰される他の主張に対して考えの幅が狭すぎるというような見解が散見されるが、寧ろ著者も変わるところなく浅いところを掬うのみで抽象的で蒙昧な感情論を訴えかけているに過ぎないのではという印象を持った。とは言え主題である生命、環境倫理の扱う諸問題に触れてみる分には、中絶、尊厳死、クローン、諸環境破壊問題などと、ある意味私達に身近な問題意識であり読み易くまとまっていると思う。批判的な態度で読むのであっても、普段使っているつもりになっている脳髄を刺激するには十分でした。2012/07/07