出版社内容情報
聖書に向かって,現代の難問を問いかける.隣人とは誰か,なぜ差別は生き続けるのか,政治的支配と権力構造への批判の拠点とは何か-新約の読み方の幅を押し広げた綿密な文献研究を導いたものは,同時代への熱い視線であった.新約聖書学上の主要な業績に,状況への発言,説教,自伝的エッセイを併載し,信と学問と思想を一望する自選集.
目次
トマスによる福音書(トマス福音書の背景;トマス福音書のイエス語録―翻訳と注解;トマス福音書のイエス)
五番目の福音書(古代教会の伝承における使徒トマス―その宣教と神学;『トマスによる福音書』―特に福音書正典との関係について;『トマスによる福音書』におけるイエス)