内容説明
地震と噴火は日本列島を生み出し、今も刻々とその相貌を変えている。気候変動が進行する現代に、四季の変化をもたらす天の運行、大地の動き、生態系の成り立ちを考えてみよう。大地の生い立ちを現場で学ぶ、日本と世界のジオパークも紹介。日本列島が生まれ育った数億年の時空を歩き、各地に提供される恵みとともに愉しむ。
目次
第1章 太陽と地球と月と(四季のある国;宇宙の中の地球 ほか)
第2章 地震と噴火の日本列島(地震がもたらす山と川;変動帯に暮らす ほか)
第3章 森と里と海の国(紅葉と名月;森と里と海のつながり ほか)
第4章 日本海と日本列島(日本海と雪;日本列島の成り立ち ほか)
終章 ジオパークの愉しみ―見る・食べる・学ぶ
著者等紹介
尾池和夫[オイケカズオ]
1940年東京生まれ。土佐高等学校卒業。京都大学理学部地球物理学科卒業。京都大学理学博士。1988年京都大学教授、2003~8年京都大学第24代総長。2008年より日本ジオパーク委員会委員長。専攻は地震学。現在、国際高等研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
9
地軸の傾き23・4度の理由は、わかっていないようだ(21頁)。聴いてみたいのは、北極の氷が溶ける前に、どんな自転や公転への影響があるのか、という点。月が地球を引っ張るおかげで、自転軸がぶれずに安定して自転(24頁)。ならば、月の変化も地球に変化をもたらすだろう。京都盆地の地下図はよくわかる(63頁)。借りた人が引いてある線が気になる。2013/11/02
ゆーき
4
四季があるって素晴らしいですね。松島の月/地軸は23.4°傾いている/太陰暦:月を基にした暦で、ずれが生じる分は太陽の動きで補う/ユリウス暦→グレゴリウス暦(現在の太陽暦)/月は27日で地球を一周/満潮(1日2回)・干潮・大潮・小潮/地震と都市の関係(活断層から)/関雪桜と橋本関雪/鯖街道/日本三景:松島・天橋立・宮島/寺田寅彦/葉の色が変わる仕組み→緑(葉緑素)・黄色(カロチノイド)・紅(アントシアン)/スーパームーン/青春・朱夏・白秋・玄冬←人生を四季に例える2014/11/22
ちぃ
3
西暦1185年に大地震がありそれをもとにして書かれた作品が方丈記だ。1185年は平家滅亡の年であり平安時代が終わりを迎える。2024/01/15
プリン
3
旅先の長野の改造社書店で購入。日本列島の四季を地学的観点から読み解く、実にわかりやすい著作。今後何度も読み返すことがありそうな本でした。2012/08/12
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
2
☆×4.5…日本という場所はそのできた経緯から珍しい特色を持つんだな、と通して読んで実感しました。文章全体から「地球に対する愛」が伝わってくる一方、私たち人間が引き起こしている際限のない環境破壊に対しては優しいながらも厳しい、とげのある言葉でいさめています。「地球の作用によって絶滅させられるのは人間かもしれない」そうではありたくないものですね。読んでいて興味深かったのは過去にあった大規模な生物の絶滅劇。そのパーセンテージまでしっかりと出ていることに驚きました。良書。2018/09/12