講談社現代新書<br> 日米同盟の正体―迷走する安全保障

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講談社現代新書
日米同盟の正体―迷走する安全保障

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  • サイズ 新書判/ページ数 277p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062879859
  • NDC分類 319.105
  • Cコード C0236

出版社内容情報

外交・国防を熟知するインテリジェンスの専門家だから初めて書けた日米の危機の真相。アメリカの戦略が大きく変わったことをどれくらいの日本人が知っているのか?
「核の傘」は本当にあるのか?
ミサイル防衛は本当に有効なのか?
なぜ日本はいつも北朝鮮外交でアメリカに振り回されるのか?
専門家による衝撃の書!!


構成

第一章 戦略思考に弱い日本
日本に戦略思考がないと明言するキッシンジャー/シーレーン構想の真の目的/
統幕議長ですらシーレーン構想の意図を理解できなかった/上兵は謀を伐つ

第二章 二一世紀の真珠湾攻撃
ブッシュ政権はテロ予告情報になぜ反応しなかったのか/
陰謀は悪ではない/北方領土の利用価値

第三章 米国の新戦略と変わる日米関係
ソ連の脅威が消滅するショック/ソ連崩壊後の最大の脅威は日本/
米国が警戒した樋口レポート/新たな日米安全保障関係の構築

第四章 日本外交の変質
日本外交はいつから変質したか/「同盟の非対称性」をどう見るか/
日本はなぜ「日米共通の戦略」の道を邁進するか/日米関係を変える中国という要因

第五章 イラク戦争はなぜ継続されたか
米国の各種戦略とイラク戦争/駐留長期化は治安維持に寄与しない/
戦争が継続された二つの要因

第六章 米国の新たな戦い
オサマ・ビン・ラディンの戦いの目的/コーランの教えは過激か/
ハマス・ヒズボラへの対応が中東和平への道/

第七章 二一世紀の核戦略
核兵器の限定的使用を模索したブッシュ政権/ジョセフ・ナイの論理/
戦争に勝利する手段としての核兵器/一九六〇年代の核戦略に学ぶ

第八章 日本の進むべき道
核兵器保有は日本の安全保障拡大に利さない/米国の北朝鮮政策を読み違える日本/
ミサイル防衛は有効か/グローバリズムと抑止効果/国際的に高い評価を得る日本

第1章 戦略思考に弱い日本
第2章 21世紀の真珠湾攻撃
第3章 米国の新戦略と変わる日米関係
第4章 日本外交の変質
第5章 イラク戦争はなぜ継続されたか
第6章 米国の新たな戦い
第7章 21世紀の核戦略
第8章 日本の進むべき道


孫崎 享[マゴサキ ウケル]
著・文・その他

内容説明

アメリカ一辺倒では国益を損なう大きな理由。インテリジェンスのプロだからこそ書けた、日本の外交と安全保障の「危機」。

目次

第1章 戦略思考に弱い日本
第2章 二一世紀の真珠湾攻撃
第3章 米国の新戦略と変わる日米関係
第4章 日本外交の変質
第5章 イラク戦争はなぜ継続されたか
第6章 米国の新たな戦い
第7章 二一世紀の核戦略
第8章 日本の進むべき道

著者等紹介

孫崎享[マゴサキウケル]
1943年旧満州国鞍山生まれ。1966年東京大学法学部中退、外務省入省。英国(二回)、ソ連(二回)、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダ勤務を経て、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。国際情報局長時代は各国情報機関と積極的に交流。2002年より防衛大学校教授。この間公共政策学科長、人文社会学群長を歴任。2009年3月退官予定。『日本外交現場からの証言』(中公新書)で山本七平賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

285
この本を読むと日米の従属関係はアメリカと戦争に負けただけでなく、日本の主体性のなさが影響しているのだろうなと思った。戦前はまだ御一新以来の国家観を持った人がいたはずなのに、戦後は本当に誰もいなくなってその内人口も減るし、かなり絶望的な感想を持った。しかし本書は状況を淡々と述べるだけで具体的にどうすれば良いのかはあまり見えてこない。それは読者がそれぞれ考えるものだとは思うが著者がどうしたいかも必要と思った。2016/05/22

James Hayashi

32
日米安保も米国の政権党により政策が異なる為、流動性がある。しかし日米安保は日本が主導したものでなく米国であり、理するものも米国の方が大きい。日本の期待感は大きいが、キッシンジャーなど日本の戦略思考のなさに子供扱い。WGIPもあるであろうが、米軍基地の配備は日本を無力化させる為の手段でもあった。記述にあるが、抑止力の為の核配備やミサイル防衛は疑問大は個人的にショック。つまり安全保障に関し、日本はなにも持っていないに等しい。日本というブランドイメージを高めつつ維持する事が安全保障にも繋がる事しかないのか?2019/10/29

James Hayashi

26
ブッシュが悪の枢軸として挙げた3ヵ国は、冷戦終了後からソ連にとって代わるものとして考えられ、今でもその本質は変わらない。それは緊張を保ち、国防力を維持するためでもある。同盟の非対称性(p122)は重要。自衛隊の海外派兵より、米国が日本に基地を持つことの意義の大きさ。これは米国が求めた日米安保だが、近年は海外派兵も求められている。安保に国連重視も謳われているが、冷戦終了後は米国が一極化を望み、05年以降、日米一体化が進む。ただ基地をかせておけばいい関係でなくなった日米関係。踊らさせる日本を読み取った。再読2020/04/13

シュラフ

21
中国牽制という意味では米国の支援はほしいのだが、米国の中東介入による紛争には巻き込まれたくはない。米国の中東政策には違和感があるのだ。この本は日本の同盟国である米国を客観的に見るという意味で役立つ一冊。まず、日本にとって米国は「善意の同盟国」なのかどうかという点について、筆者は「善意の同盟国ではない」と指摘。また、米国の中東政策は、イラク戦争に見られる不正義、イスラエルへの肩入れ、などバランス感を欠いたものとなっているという。日本の運命は米国に任せきりにするのではなく、「日本独自の道」を模索するべき。2015/10/14

とうゆ

14
日本には安全保障戦略という考えが全くない。だから、安全保障問題となるとアメリカに従うか否かという短絡的な議論になってしまうのである。確かにこの主張には一理あると思う。だが、経済のグローバル化が平和を生むという考え、情報のソースが著者と情報提供者でのマル秘話だということが多い、この二つには少し疑問を覚えた。2014/10/17

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