講談社学術文庫
チベット滞在記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 234p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062919463
  • NDC分類 292.29
  • Cコード C0126

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HIRO1970

24
⭐️⭐️⭐️多田等観さんは実は知りませんでしたが、明治生まれで、大正2年から11年までなんと約10年間チベットのラサのラマ教寺院で修行をされていた方でありました。また一人凄い明治人に出会い驚いています。亡命前のダライ・ラマ13世やパンチェン.ラマも登場し、当時のラサの様子や僧院でのストイックな過ごし方やアカデミックな議論の雰囲気が伝わって来ました。また、郊外に出れば剣や刀または銃が無いととても移動出来ない事も驚きで、何だがギリシャ時代と江戸時代を同時に生きている様な不思議な時空間を感じられる本でした。2014/03/13

rigmarole

21
印象度B+。河口慧海『チベット旅行記』には冒険譚・体験談としての面白さがあり、読み物として愉しませてもらいました。一方、本書はチベット概説とでも言うべき記述的な書物に近く、これはこれでためになりました。というか、多田の方が滞在期間も長く、ダライ・ラマすなわちチベット仏教の中心に近いところにいたので、本書の方がよほど正統的なチベット仏教・チベット文化紹介と言えるでしょう。ともあれ、実際にチベットに行ったか行かないかで印象は大きく異なるはず。私の場合、この目で見たセラ寺の問答修行の光景が脳裏に甦ります。2020/05/27

Carol

7
『Seven years in Tibet』で描かれていた1940年頃よりも前に10年もラサに滞在した日本人がいたなんて!全然知らなかった。ラサに至るまでの道のりが想像を絶するもので、読んでいて思わず「うそ…」と言ってしまいました。そしてラサでの生活の描写にもびっくり。明治終わり頃の日本で、ある程度の生活をしていた人がよくここで10年も生活できたな…。そして、この本の頃に比べると約30年後の『seven years〜』の頃には随分他国の情報が入るようになっていたんだなと思いました。2021/01/06

可兒

7
日本人として初めてチベットに達した黄檗宗の僧侶は、野口英世レベルの国民的英雄になった。そしてこの多田等観は、チベットの国政に参与するまでになった。日本から東アジアに向かう目は、敗戦以前の方が健全だったように思う2009/10/04

yori

4
★★★★☆ 河口慧海は知っていたけど、同じ時代に10年もの間チベットに滞在した日本人が居たなんて。想像するだけでドキドキワクワク。本書はチベット(仏教)の生活、慣習に詳しい。当時のダライ・ラマにとても信頼されていた様だ。2011/10/14

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