講談社学術文庫<br> クビライの挑戦―モンゴルによる世界史の大転回

個数:
電子版価格
¥1,100
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

講談社学術文庫
クビライの挑戦―モンゴルによる世界史の大転回

  • 杉山 正明【著】
  • 価格 ¥1,265(本体¥1,150)
  • 講談社(2010/08発売)
  • ゴールデンウィーク ポイント2倍キャンペーン対象商品(5/6まで)
  • ポイント 22pt
  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2024年05月05日 23時40分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920094
  • NDC分類 222.057
  • Cコード C0122

出版社内容情報

通商帝国・大モンゴルが世界史の流れを変えた。本当に「野蛮な破壊者」だったのか? 西欧中心・中華中心の歴史観を覆す。13世紀初頭に忽然と現れた遊牧国家モンゴルは、ユーラシアの東西をたちまち統合し、世界史に画期をもたらした。チンギス・カンの孫、クビライが構想した世界国家と経済のシステムとは。「元寇」や「タタルのくびき」など「野蛮な破壊者」というイメージを覆し、西欧中心・中華中心の歴史観を超える新たな世界史像を描く。サントリー学芸賞受賞作。(講談社学術文庫)

第一部 あらたな世界史像をもとめて
 1 モンゴルとその時代
  モンゴルの出現/目に見えるユーラシア世界/モンゴル時代のイメージ
 2 モンゴルは中国文明の破壊者か
  奇妙な読みかえ/杭州入城の実態/政治ぬきの繁栄
 3 中央アジア・イランは破壊されたか
  チンギス・カンの西征と「破壊」/中央アジアでの「大虐殺」/中央アジアは駄目になっていない
 4 ロシアの不幸は本当か
  「タタルのくびき」/アレクサンドル・ネフスキーの評価/ロシア帝国への道
 5 元代中国は悲惨だったか
  抑圧・搾取・人種差別はあったか/科挙と能力主義のはざま/元曲が語るもの
 6 非難と称賛
  文明という名の偏見/極端な美化という反動
 7 世界史とモンゴル時代
  ふたしかなシステム論/世界史への視角
第二部 世界史の大転回
 1 世界史を変えた年
  アイン・ジャールートの戦い/戦いのあと/ふたつのモンゴル・ウルスの対立/モンケの急死
 2 クビライ幕府
  クビライの課題/混沌たる東方/なぜ金蓮川なのか/あるイメージ
 3 クビライとブレインたち
  モンゴル左翼集団/謎のクビライ像/政策集団と実務スタッフ/対中国戦略
 4 奪権のプロセス
  鄂州の役/クビライの乱/世界史の大転回
第三部 クビライの軍事・通商帝国
 1 大建設の時代
  なにを国家理念の範とするか/第二の創業/「首都圏」の出現/大いなる都/海とつながれた都/運河と海運、そして陸運
 2 システムとしての戦争
  おどろくべき襄陽包囲作戦/南宋作戦のむつかしさ/戦争を管理する思想/モンゴル水軍の出現/新兵器マンジャニーク/驚異のドミノくずし現象/中国統合
 3 海上帝国への飛躍
  南宋の遺産/世界史上最初の航洋大艦隊/海洋と内陸の接合
 4 重商主義と自由経済
  クビライ政権の経営戦略/国家収入は商業利潤から/銀はめぐる/ユーラシアをつらぬく重量単位/紙幣は万能だったか/「高額紙幣」は塩引/ユーラシア世界通商圏
 5 なぜ未完におわったか
  モンゴル・システム/早すぎた時代/記憶としてのシステム/ふりかえるべき時
あとがき
学術文庫版あとがき


杉山 正明[スギヤマ マサアキ]
著・文・その他

内容説明

十三世紀初頭に忽然と現れた遊牧国家モンゴルは、ユーラシアの東西をたちまち統合し、世界史に画期をもたらした。チンギス・カンの孫、クビライが構想した世界国家と経済のシステムとは。「元寇」や「タタルのくびき」など「野蛮な破壊者」というイメージを覆し、西欧中心・中華中心の歴史観を超える新たな世界史像を描く。サントリー学芸賞受賞作。

目次

第1部 あらたな世界史像をもとめて(モンゴルとその時代;モンゴルは中国文明の破壊者か;中央アジア・イランは破壊されたか;ロシアの不幸は本当か;元代中国は悲惨だったか;非難と称賛)
第2部 世界史の大転回(世界史を変えた年;クビライ幕府;クビライとブレインたち;奪権のプロセス)
第3部 クビライの軍事・通商帝国(大建設の時代;システムとしての戦争;海上帝国への飛躍;重商主義と自由経済;なぜ未完におわったか)

著者等紹介

杉山正明[スギヤママサアキ]
1952年、静岡県生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。1995年に『クビライの挑戦―モンゴルによる世界史の大転回』でサントリー学芸賞、2003年に司馬遼太郎賞、2006年に紫綬褒章、2007年に日本学士院賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サケ太

20
これはかなり良い本。日本史を学ぶものにとって、最も名を聞いたことある元のフビライ(クビライ)・ハン。彼に焦点を当てつつ、“モンゴル”が世界に与えた影響について語られる。悪逆無道。文明の破壊者。虐殺者。「タタールのくびき」を例に引くまでもなく、ヨーロッパからアジアに至るまで悪評には事欠かない。しかし、それは事実であったのか。この視点は衝撃的。大航海以前にユーラシア全域をひとつの陸上交通体系でつなげたという事実。南宋との関係を含んだ、高麗や日本への侵攻。新たな視点を得られた。2020/09/02

sibasiba

16
中国王朝史観で元が滅んで明が起こったと考えがちだがモンゴル高原に後退しただけで別に滅んでないんだよね。この本でも指摘されているが元朝と呼んで中国王朝に組み込むのは間違いで飽くまでもモンゴルなので「大元ウルス」という呼び名はいいと思う。クビライと東方三王家の関係など面白い。南宋攻略の作戦が豊臣秀吉に似ているという指摘も。モンゴル政権下のイスラム商人はもう少し知りたい。2013/12/26

月をみるもの

11
かのウォーラーステイン先生が「物知らずが、いい加減なことを言っているだけ」と一蹴されてて草。モンゴル帝国滅亡の原因が気候変動とか疫病のせいにされてて、ほんまかいや? と思ったのだが、Wikipedia ( https://bit.ly/2UL8mNb ) みたら14世紀にはペストがヨーロッパだけじゃなく中国でも大流行してて、全世界での総死者数は 8500万とか書いてあってビビる。そっち関係の本を、まとめて読んでみないと。。2019/03/22

5
モンゴル=破壊者・殺戮という負のイメージから視点を切り換える一冊。モンゴルがユーラシアを席巻した時代は元代になってからは、ひとりの個人が生涯のうちに動ける距離と見聞の幅が広がった時代としており、地域が近代以前に有機的に繋がった唯一の時代といえる。しかしパクスモンゴリカが続いたのは100年に満たない時代であり、14世紀初頭の長期の大天災によりあっという間にその「平和」は崩れ去ってしまった。それは有事の際に対応できる技術力が乏しかった故である。モンゴルもまた、旧時代における文明の崩壊を免れなかったといえる。2021/08/14

LIAN

4
朝日選書版既読。選書持ってるのに買っちゃったよ…(ρ_-)o 久しぶりに再読したことで、これからの歴史学に対して前向きな気持ちが持てたので、それはそれで良かった。2010/09/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/631318
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。