講談社学術文庫<br> 利休聞き書き「南方録 覚書」全訳注

個数:
電子版価格
¥770
  • 電書あり

講談社学術文庫
利休聞き書き「南方録 覚書」全訳注

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年05月27日 18時17分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 192p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923750
  • NDC分類 791
  • Cコード C0195

出版社内容情報

利休の高弟南坊宗啓が、師からの聞き書きをまとめたと伝わる『南方録』の巻一。茶禅一味をめざす、草庵茶の精神を伝える。千利休が確立した茶法、茶禅一味をめざす草庵茶の精神を伝える『南方録』は、利休の高弟南坊宗啓が、利休居士からの聞き書きをまとめたものとされる。経済の発展とともに茶道が広がりを見せた元禄期、筑前福岡藩黒田家の家老、立花実山によって見出され、その自筆本が伝世する。本書はその巻一で、利休の茶法の根本が書かれた、「覚書」の全訳注。その精神性と美意識を端的に伝える、平易な現代語訳とわかりやすい解説。実山自筆書写本を底本とする原文は、総ルビ付きですらすら読める。

一 宗易ある時、集雲庵にて茶湯物語ありしに
二 宗易へ茶に参れば、必ず手水鉢の水を
三 宗易の物がたりに、珠光の弟子、宗陳・宗悟と
四 客・亭主、互の心もち、いかやうに得心して
五 露地に水うつ事、大凡に心得べからず
六 露地の出入は、客も亭主もげたをはくこと
七 小座敷の花は、かならず一色を一枝か二枝
八 花生にいけぬ花、狂歌に、花入に入ざる花は
九 夜会に花を嫌ふこと、古来の事なりしを
一〇 或人、炉と風炉、夏・冬茶湯の心持、極意を
一一 暁の火あいとて大事にす。これ三炭の大秘事
一二 惣じて朝・昼・夜ともに、茶の水は暁汲たるを
一三 易云、暁会、夜会、腰掛に行燈を置くべし
一四 易云、雪の会は何とぞ足あと多くならぬやう
一五 雪の夜会には、露地の燈籠は凡とぼすべからず
一六 ー深三畳と、長四畳、根元を分別すべし
一七 小座敷の道具は、よろづ事たらぬがよし
一八 名物のかけ物所持の輩は、床の心得あり
一九  掛物ほど第一の道具はなし
二〇 小座敷の料理は、汁一つ、さい二か・三つか
二一 飯台はつくゑのごとくして
二二 葉茶壺、小座敷にもかざることあり
二三 捨壺といふ事あり。小嶋屋道察に真壺を 
二四 風炉にて炭所望して見る事なし
二五 つるべはつくばひて下にをき、その所を
二六 真の手桶は手を横に置、つるべは手を竪にをけ
二七 不時の会には、いかにも秘蔵の道具など
二八 小座敷の花入は、竹の筒、籠・ふくべなどよし
二九 めんつのこぼし、とぢ目を前にせよ
三〇 せい高き茶入は袋を下へ、ひきゝ茶入は
三一 野がけ・狩場などにて茶会を催すことあり
三二 野がけは就中、その土地のいさざよき所にて
三三 紹鴎わび茶の湯の心は、新古今集の中
三四 右覚書、心得相違も候はゞ 
立花実山の獄中日記『梵字艸』『南方録』の出現


筒井 紘一[ツツイ ヒロイチ]
翻訳

内容説明

千利休が確立した茶法を伝える『南方録』は、高弟南坊宗啓が師からの聞き書きをまとめたものとされる。利休没後百年忌にあたり、筑前福岡藩黒田家家老、立花実山に見出され、自筆本が伝世。「覚書」はその巻一で、茶法の根本を述べる。茶禅一味をめざす草庵茶の精神と美意識とを端的に伝える、平易な訳とわかりやすい解説を付す。原文は総ルビ付き。

目次

宗易ある時、集雲庵にて茶湯物語ありしに―茶の湯の心が深められるわび茶
宗易へ茶に参れば、必ず手水鉢の水を―手水鉢を使う意味
宗易の物がたりに、珠光の弟子、宗陳・宗悟と―利休の師匠
客・亭主、互の心もち、いかやうに得心して―叶うはよし、叶いたがるはあしし
露地に水うつ事、大凡に心得べからず―露地に水をうつ三露の意味
露地の出入は、客も亭主もげたをはくこと―雪駄を考案した利休
小座敷の花は、かならず一色を一枝か二枝―わび茶の花は軽く生ける
花生にいけぬ花、狂歌に、花入に入ざる花は―禁花の歌
夜会に花を嫌ふこと、古来の事なりしを―夜会にも白い花
或人、炉と風炉、夏・冬茶湯の心持、極意を―夏は涼しく、冬は暖かに〔ほか〕

著者等紹介

筒井紘一[ツツイヒロイチ]
1940年、福岡県生まれ。早稲田大学文学部東洋哲学科卒。同大学院文学研究科修士課程修了。文学博士。今日庵文庫長。茶道資料館副館長。京都府立大学客員教授。一般社団法人文化継承機構理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。