出版社内容情報
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内容説明
聖書の解説から西洋名画の見方が大きく変わる、楽しい3冊シリーズ。第3弾は「聖母マリア」篇。イエスを「神の子」とする解釈はどのようになされたのか、樹木の育たない荒野の中の町・エルサレムではたして十字架を作りえたのか?マリアの処女性を強調する伝説、神とその背後にある「三位一体」説、「神の子殺し」の罪状をユダヤ民族へと巧妙に転嫁した初期キリスト教の物書きたち…。名画の裏に隠されたキリスト教の衝撃の歴史を読む。カラー口絵付、学芸文庫オリジナル。
目次
第1章 聖母マリアの誕生物語
第2章 カタコンベとドウラ・エウロポス
第3章 ラベンナのモザイク画―裸のイエス
第4章 「三位一体の教え」と「醜悪なる神」の登場
第5章 聖十字架伝説―十字架の発見物語
第6章 「神の子殺し」の告発と救いのないキリスト教美術
ウェブから世界の名画を引きだそう
著者等紹介
秦剛平[ハタゴウヘイ]
1942年生、現在、多摩美術大学教授、オックスフォード大学客員研究員、ヨセフス・セミナー運営委員、ヘレニズム・ユダヤ教部会運営委員(聖書文学協会、アメリカ)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
68
聖書は西洋絵画の元ネタの宝庫なので、それを知っているかどうかで見方も変わるのだと思います。マリアの処女性、三位一体、初期キリスト者といった事柄が語られるのが興味深いところでした。多くの図案もあるので、それらにまつわる衝撃の裏話を知ることができます。聖母マリアとキリスト教の伝説を名画に隠された衝撃の歴史が面白い。美術からキリスト教を読み解くことは、キリスト伝説と共に、名画の意味をも知ることができるのだと思いました。2016/11/02
OKKO (o▽n)v 終活中
8
今のアタシに必要な「聖母」に関する記述は第一章のみ。したがって以降は読まず一回戦終了 ◆「著者の書きぶりが気に食わない」とのご意見に同意。たしかに余計なセリフちょいちょい挟んでる。講義なら大いにアリだが読み物ではイヤだ。読むリズムが狂うんだそのたびに ◆モノクロだが図版が多いのはありがたい。ただし「図版の出典は記録するの忘れたんでデータなくてゴメンネ」に驚愕。そんなの許されるの? 古典古代の作品だから著作権は関係ないだろうけど ◆わかりやすく書かれてはいるが浅く狭くで、たぶん著者が思うほどには面白くないw2018/05/01
ジュンジュン
2
特に「三位一体と偶像崇拝」と「ユダヤ教徒への責任転嫁」の考察が面白かった。前作からの反省か、紹介だけのパターン(図なし、ウェブで検索)がなくなったのも○。2018/08/10
三森
2
通常、こういうパブリックな場ではネガティブな感想はアップしない主義なのだが、どうしても言いたい。購入したことすら腹立たしい、ひどいレベルの本。品下る表現がひたすら不快。肝心の美術史の解説も、いったい何が言いたいのかというお粗末な内容。ちくま「学芸」文庫の名が泣く。もうこの著者の本は買わない。読まない。2012/10/02
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