ちくま学芸文庫
ニーチェの手紙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480094292
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0198

出版社内容情報

哲学の全歴史を一新させた偉人が、思いを寄せる女性に綴った真情溢れる言葉から、手紙に残した名句まで――書簡から哲学者の真の人間像と思想に迫る。

内容説明

哲学者・ニーチェの手紙より、胸に迫る手紙約100篇を精選。19世紀を代表する文化人たちをとりこにした魅惑的な女性、ルー・ザロメに宛てたちょっと不器用で愛らしい恋文や、家族・友人たちに心をこめて綴った真情あふれる手紙、そして近代までの西洋哲学をひっくりかえしたといわれる鋭い言葉の数々を収録。手紙と、脳科学者・茂木健一郎の解説を通して、主著からはうかがいしれない哲学者の真の人間像と、思想の多層性を味わう。上質な人生と人間関係をめざすすべての人に贈る、画期的な哲学読み物。ニーチェの人間関係や基本用語がわかるやさしい解説つき。

目次

第1部 愛を語る手紙―ルー・フォン・ザロメ宛て書簡(ナイチンゲールが窓のまえで歌っています;善にして美しき全体に決然と生きる;私のまわりには曙光が輝いています ほか)
第2部 友情・人生をめぐる手紙(悩みや悲しみを、すばらしき贈り物として;友情という神々の美酒で;わずかな友と孤独と秋とを真に愛する人は ほか)
第3部 哲学・芸術をめぐる手紙(価値ある生だと祝福されるよう試みよう;崇高な人生の威厳;この一瞬がとどまるなら、とどまるがいい ほか)

著者等紹介

ニーチェ,フリードリヒ[ニーチェ,フリードリヒ][Nietzsche,Friedrich]
1844‐1900。旧来の西洋哲学・文化に激しい攻撃を加え、20世紀思想に決定的な影響を与えた哲学者

茂木健一郎[モギケンイチロウ]
1962‐。脳科学者。「クオリア」をキーワードとして、心と脳の関係を探究している

塚越敏[ツカコシサトシ]
1917‐2008。ドイツ文学者。元慶応義塾大学名誉教授

眞田収一郎[サナダシュウイチロウ]
1940‐。九州大学と日本大学で教鞭をとった。専門はドイツ語、哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shinano

24
手紙を書く相手への親密度が感情吐露の匙加減となるのは、難しいことを思索する哲学者といえどぼくらと変わらない普通の人間味が出ていることがこの本でよくわかる。ニーチェも基本的には相手の顔を瞼の奥に映しながら書いている。彼の著作同様に容赦ない批評もし、恥ずかしげもなく苦悩と自分の人生の悲惨を表し、照れもせず自分を称えている。手紙をその相手へのみ自分の内面を叫ぶ方法として使っていることに、ニーチェほど正直な者はいないかもしれない。自信を持って自画自賛しているニーチェ。失恋は哲学者も心に穴をあけ相手をも罵るのだ。2012/02/17

にたす

2
今までにツァラトゥストラを初めとして『善悪の彼岸』や『この人を見よ』を読んできたが、ニーチェ個人を研究しているわけではないので書簡での一面は著作とはまた違って面白かったが、やや訳が不自然に感じるところもあった。読む側としては誰との手紙かという観点で整理した方が良い気もする。2012/02/15

ひろゆき

1
ルー・ザロメへのラブレターを初めて読んだ。マナーを守った手紙に驚き。ルター、ゲーテに次いでのドイツ語の完成者としての自負。自分の先行者スピノザを読んだことでの驚愕と賛辞。2015/02/28

あむけ

1
手紙をひとつひとつ理解するのは難しいが、ニーチェの人となりが感じられる。2012/04/30

Kohey Yoshikawa

0
最初の50ページぐらいまで読んで断念。訳が直訳すぎであまり理解できずに音をあげてしまった。もう少しニーチェの作品を読んでから再読したい。2012/08/23

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