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ちくま学芸文庫
雪の結晶はなぜ六角形なのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 237p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480095053
  • NDC分類 451.66
  • Cコード C0142

出版社内容情報

雪が降るとき、空ではどんなことが起きているのだろう。自然が作りだす美しいミクロの世界を、科学の目でのぞいてみよう。

内容説明

中谷宇吉郎は「雪は天から送られた手紙である」と言った。それは、雪の結晶の形を調べればその結晶ができた上空の気象条件を知ることができる、という意味だ。結晶は気温や湿度によってその形が決まる。花のような美しい結晶もあれば、針のように細長いものもある。しかしみんな六角形が基本になっているのはなぜだろうか。そういう疑問をもって結晶のミクロな構造に迫ってみると、雪が「鉱物」としての姿をあらわす。自らの研究にまつわる体験談を交えながら、自然の神秘を解き明かす科学エッセイ。

目次

1 大雪山に雪を撮る
2 雪に魅せられた男・ベントレー
3 雪の結晶を作る
4 雪の結晶はどのように成長するのか
5 私の人工雪
6 結晶の表面で何がおきているか
7 双晶の雪
8 だれがはじめて雪の六方対称に気づいたか

著者等紹介

小林禎作[コバヤシテイサク]
1925年生まれ。北海道大学理学部物理学科卒業後、同大学低温科学研究所で雲物理学・結晶成長学を研究。1987年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

58
再読。二度目だが、結晶学にかかわる部分が、やはり難しい。じっくり時間のあるときに確認しようと思う。中谷ダイヤグラムを改訂し、雪の結晶の「常識」の一部を覆した研究はすばらしい。ベントレーの伝記の章は、学問のあり方について考えさせられる。専門家でないからといって、その功績を認めようとしなかった当時の学者たちの態度は、学問の進歩を妨げるものだと思う。2019/01/21

アドソ

11
「雪は天からの手紙」で有名な中谷宇吉郎の、続きと言えば続きなんだけれども、直系の弟子ではないということで少しびっくり。時がたって分析機器も発達すれば理論も発展するし、周辺分野の科学も進む。そんな中で単なる「続き」にならないように研究を進めていくのはしんどかったろう。雪の結晶の形を骸晶だと見抜いた観察眼はすごい。そしてこの人から「結晶は生きている」の黒田登志雄に繫がるとは。2017/08/05

へくとぱすかる

5
中谷宇吉郎の「雪」は古典的名著だが、その後研究はどのように進展したのだろう。中谷の研究を引き継いだ著者が、結晶として、鉱物としての雪のメカニズムを解明していく。中高生向きに書かれた本とはいえ、大人にもちょっと難しいが、「天からの手紙」を解読するロマンは、確かに続いていると言えるだろう。2013/10/11

つづりさん

4
ベントレーの話、中谷宇吉郎の話、雪の結晶の話と進んでいく。前にSnowCrystalsを貰ったもののベントレーのことについて全く知らなかったので丁度よかった。結晶成長の話と双晶の話はとても面白く読めた。2014/03/26

cocolate

3
『結晶は生きている』(黒田登志雄/著)では触れられていない双晶の話が、なるほどと思った。結晶の本が、書店の物理学の本棚にならぶことを願っている。2013/01/13

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