出版社内容情報
記紀や風土記から出色の逸話をとりあげ、かつて息づいていた世界の捉え方、それを語る言葉を縦横に考察。神話を通して日本人の心の源にわけいる。
内容説明
『古事記』、『日本書紀』、『風土記』、『万葉集』などにつづられた日本神話から、国土の成り立ちを伝える国引き、天の岩戸の神話、因幡の白兎をはじめとする、味わい豊かな逸話の数々をセレクト。伝承を丁寧に読みとき、神話を物語る「日本語」に隠された「謎」を解明する。日本人とは何なのか。いったいどこから来て、いまどこに向かおうとしているのか。『古事記』ブームの裏に、現代人のこうした知的欲求を見つめる著者が、国文学者独自の視点から、壮大な日本神話の世界にやさしく誘う。本書を通して私たちは、心の奥底にいまも息づく、日本人の本来の姿にふたたび出会えるだろう。
目次
第1章 天地創造(オノゴロ島;淡島 ほか)
第2章 須佐之男の神(禍と直;太陽と雨 ほか)
第3章 大国主の神(因幡の白兎;死の国 ほか)
第4章 天孫の降臨(猿田毘古;天孫の降臨 ほか)
第5章 火遠理の命(火の神の誕生;海神の宮訪問 ほか)
著者等紹介
中西進[ナカニシススム]
1929年生まれ。文化功労者。『万葉集』など古代文学の比較研究を主に、日本文化の研究・評論活動で知られ、日本学士院賞、読売文学賞、大佛次郎賞、菊池寛賞などを受賞。日本学術会議会員、日本比較文学会会長、東アジア比較文化国際会議会長、プリンストン大学客員教授、筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、京都市立芸術大学学長などを歴任。現在高志の国文学館長、堺市博物館長、京都市中央図書館長ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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