ちくま学芸文庫<br> アマルティア・セン講義 グローバリゼーションと人間の安全保障

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ちくま学芸文庫
アマルティア・セン講義 グローバリゼーションと人間の安全保障

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  • サイズ 文庫判/ページ数 192p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480098191
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0133

出版社内容情報

貧困なき世界は可能か。ノーベル賞経済学者が今日のグローバル化の実像を見定め、個人の生や自由を確保し、公正で豊かな世界を築くための道を説く。

内容説明

21世紀に入ってもなお、世界中に蔓延しつづける貧困、飢餓、不平等。それらが是正されない理由としてしばしば槍玉に挙げられるのが「グローバリゼーション」である。だが、諸文明の交流の歴史を辿るなかで見えてくるのは、グローバリゼーションは決して新しい現象でもなければ、西洋的価値の単純な押し付けでもないという厳然たる事実だ。現代のグローバル化を歴史的に位置づけ、「人間の安全保障」という観点から個人の生や自由を確保する重要性を日本人に向けて説く。真に公正な世界をどうつくるか。ノーベル賞経済学者センの射程の長さがうかがえる来日講演集。

目次

第1章 グローバリゼーション―過去と現在
第2章 不平等の地球規模拡大と人間の安全保障
第3章 文明は衝突するのか―問いを問い直す
第4章 東洋と西洋―論理のたどり着くところ

著者等紹介

セン,アマルティア[セン,アマルティア] [Sen,Amartya]
1933年、インドに生まれる。カルカッタ大学を卒業後、ケンブリッジ大学で博士号を取得。LSE、ハーバード大学、ケンブリッジ大学などの教授を歴任。社会的選択理論や厚生経済学、開発経済学などの発展に大きく寄与し、人文・社会科学全般に影響を与える。98年には、「所得分配の不平等にかかわる理論や、貧困と飢餓に関する研究についての貢献」により、ノーベル経済学賞を受賞

加藤幹雄[カトウミキオ]
1936年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。(財)国際文化会館にて、企画部長、常務理事、常任参与を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

42
邦訳初出は2009年、日経連出版『グローバリゼーションと人間の安全保障』として刊行(4頁)。2002年2月に来日した際の講演と論文から成る1冊(改題 山脇直司氏による、165頁)。グローバリゼーション反対者が最も強い関心を示すのは、公平さのグローバル化であり、公平という正義が世界中にゆきわたるような国際秩序の確立を求める運動をしている場合が多い(18頁)。グローバリゼーションは、西洋化が地球規模で進行する現象であるとみなされることが多い(20頁)。2017/12/11

isao_key

8
3つの講演と1つの論文からなる本書は、現在進行中の「グローバリゼーション」と従来の国家単位の安全保障に代わる「人間の安全保障」をどのように理解すべきかに焦点が当てられており、単なる経済学者に留まらないセンのスケールの大きな思想が伺えると解説する。グローバリゼーションを作ったのは西洋だという考え方に対して、きっぱり反対している。印刷技術は中国で発明されたが、最初に印刷された本は金剛経で、中国語訳したのはインド人とトルコ人のハーフであるクマラジーヴィ(鳩摩羅什)であり、西洋からは遠く離れた地においてであった。2017/10/03

roughfractus02

5
数学化した経済のベルカーブが狂い、ブラックスワンが降臨すると哲学の必要が叫ばれる。このような時期に著者の著作が読まれるのは、東西冷戦後に旧共産圏の物理数学の人材が西側の経済領域に流入して数学化した世界経済が機能不全に陥り、厚生と福祉の経済が目前に出現するからである。グローバル経済を動かす功利主義と経済人概念の前提にある哲学・倫理的条件に焦点を当て、危機の場面で機能する経済を提唱した著者がノーベル賞を受賞したのは、アジア通貨危機の最中の1998年だった。不公正は硬直した行政でなく民衆が正すことを本書は語る。2020/07/15

Mercy

5
09年の同題の文庫化。グローバリゼーションは西洋的な現象ではなく、インド文明やシナ文明が貢献したように、東から西への方向性で現れていたこと。寛容の精神は西洋に限らず、アショカ王のように、東洋にもあること。ハンチントンが唱える「文明の衝突」は個人にはアイデンティティが複数あるほうが普通であり、かつそれらを選択する自由があることを無視していること。簡剄な主張はどれも頼もしい。どの主張も『不平等の再検討』や『貧困と飢饉』といった主著の綿密な議論と古今東西の幅広い教養に裏打ちされているため、鵜呑みは禁物である。2017/11/23

はぎはぎ

3
グローバリゼーション、人間の安全保障、文明の衝突、東洋と西洋についての論考が収められた本。ガチガチの論文ではないので厳密な論証はされていないが、その分概要がつかみやすい。個人的には、ハンチントンの議論に疑義を投げかける3章と西洋的価値観を基準とする見方を問い直す4章が面白かった。また、本書全体を有機的にとらえるうえでは、解題が役に立つ。センの基本的なスタンスについても説明されているし、むしろこちらを先に読んでから本文に戻ってもいいのではないか。2019/02/24

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